あたしがいなくても ほんとうはだいじょうぶなんでしょう?と そう、ひとつひとつのものごとに 貼りつけてまわっているおろかもののあることです
止むにやまれず気まぐれにじょきりと切りはなされた髪の毛が ごみ箱の中で黙っていて かなしいでしょうと尋ねられてもたぶん よくわかんない、と応えるくらい
尋ねかける人がいないからたぶんこのままずっと行けるよ
夏の刻印、 そんなのはもう、イラナイ、のですが
今年は大変になるのかなと 色んな予感を前に 勝手に想像をめぐらせてひとり止まらなくなってしまったりするので できれば、あんまり 目をさまさせないで欲しいとか 我儘なことを考えていたりします
痛いから解放されて休みたいなと思うのはやっぱり弱い証拠かな
河川敷のポピー畑がもうすぐなくなるから お休みの日、すべりこみで連れて行ってもらった 生きているのにどこか乾いた紙みたいな薄い花は アートフラワーの手ざわりに少し似ていると思った 光をとおしてあかるい赤の色が風で翻っていて たくさんの人が花摘みにくりだしている、そんな日曜日
誰のことも思いださなかった ただ、ひらひらと止まらない赤の濃淡やピンクや ところどころにまじる白の点描をぼんやりとみていて ときどき差してくる日ざしは強くて明るくて眩しいんだ かしゃり、と落ちるカメラのシャッターは あたしの記憶力の代わりになにかを憶えてくれたかな
歩いていたら熱出して また、すこし泣いた たぶん世界と相性がよくない つまらなくてつまらなくてひどくさびしい
がんばろうと思ってるんだけどね うん がんばろうと、思うんだけどね
なにかを少しずつ棄てて棄てられているような感触が むこうの片方で少しずつ順調にふくらんでゆくのを どうしたらどうにかなれるのかなと たやすく途方にくれたままからっぽになっていくような
枕もとにくったりと 首のうなだれた赤い花 つぼみは明日ひらくと聞きました 手折ってきてごめんね ほんとうにあした、咲いてくれる?
5月29日、夜
|