| 2005年04月25日(月) |
夜明けくらいに見るべき夢 |
たとえば、あのひとに泣きつかないで 立っていることがときどきとてもむずかしくなること そういうぐじゃぐじゃに弱い部分が もうあと一押しで 転がり出てこようと待機している
ひとりにならなきゃ そう思った
自暴自棄なのとは少し違って また「正気」に帰ってきたとき自分のうしろにつらなる昨日をみて あの脱力感に襲われないように 寄りかかってよいところといけないところ その境目の見えなくなる前
ひとりにならなきゃ
支えをうしなったブロックが がらりと落下する その重たさと衝撃を 受けるひとにはそれなりの傷がつき
……傷をつける
この手が誰かに傷をつけたことをぼくは知っている
物を言わない旅をする 知らないものに囲まれる 眠った場所とちがうところで 目をさまして すべて声をかけるものにははじめましてと言おう 両腕に抱えられるだけのものが今のぜんぶで 足りないものが在りえるとすれば それはきっとあなたがたの不在だけれど
遠く遠くに運ばれていくぼくのからだと 遠く遠くへいくぼくの意識は なにも傷つけることはないままに思い出し続ける 自分で選んできたあなたの不在について さめたばかりの夢の 後味みたいに
がたごとと列車は銀河のなかを走るので これからいつか誰かの見る夢のおりかさなって朽ちて きれいな層になっているのがたくさん見えるでしょう かぞえきれない沿線の枯れすすき 手折ってみれば恐らく あのひとに送る手紙の一文を思い浮かべて ぼくは少しだけ、遠くの空を見る
甘くて儚い綿菓子の いちぶには到底なれないが その甘さが明日の朝への助けになるんなら ねえ、それじゃきみ 誰の手もいらないとほがらかにこの身に嘘をつき 遠くへ行こうか
遠くへいけるか
4月25日、夜
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