雨がさらさら降っていて ああこんな日こそ ちゃんと桜 見にいけたらいいのにと思う
だってぼくは雨の日のさくらが好きなんだ
熱っぽいのがやまないので なにもしないで とにかく寝ている 雨の音を聞いている 前にみた、たくさん、たくさんの花のことを いっしょに思い出す
水にけぶってやわらかな色は 記憶の中でも同じ気がする めのまえでも 時間の奥でも
授業中にひとりで窓の外をみているのとひとしいような孤独感 誰もいない、誰もしらない、誰もみていない さらさらさらさら 降りつづける雨と色をなくした顔のない花 黒々と濡れてひかる木の幹と ふわふわと水をうけよろこび萌え出でてくる あんなあかるいみどりの色と
雨が ふってくるのを待っていました 花をみるのはただひとり 傘をさしかけて水のにおいと なにもかもが落ち着きすぎるほど落ち着いてしまった そんな日であればいちばんよいと 肝心の雨雲の広がる少し前までちゃんと 待っていました
さえぎられて見えない 木のことを思っています
夕方だね
また眠るよ
おやすみ。
4月11日、雨、花催
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