こわくてどこにもいけません
手を出すこととか
目に入るものとか
額がひきつっていって びくりとひきさがる指
ダイレクトメールが届くけれど傍らにつみかさなるだけで そのうちきっと忘れられる
それが、いいのかな
消せないものはたくさん ひっそりと思い切って、そうして思い立って 顔を出せばすぐに振り下ろされるショック 洗っても洗っても落ちないしみみたいに あの人の台詞がじわじわひろがる
まっさらな正義にみちて傷つけるために放たれた言葉
効果はとてもすばらしかったよって 教えてあげたい けれどわたしは何も言い出すことはないし あなたは以前とおなじ場所で笑い続けることができる
言い出さないのはよいこころからじゃない わたしはわたしをまもりたかった ことばをつなげはじめたら 非難するのも憎みはじめるのもあんまりにかんたんな気がしてならなくて そこへは、いきたくないから
それだけのことだけど
手も足も出ないで どこに行ったらいいのかわからない渦のまんなかに 放り投げられているまんまなのは
すこしくるしい。
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台風の被害はこれといってなくて わりあいにあっけなく豪雨の時間もすぎていって うしなったものといえば、たとえば 庭で咲きそろっていた金木犀の花が のこらずたたきおとされたくらいだった 常緑樹のしたにひろがるオレンジのじゅうたん
平和だよね
10月10日、夕刻
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