『 hi da ma ri - ra se n 』


「 シンプルに生き死にしたかった 」


2004年09月24日(金) 蝋細工

庭の韮の花がきれいだよと相棒さんにてがみを書いたら
返ってきた返事でどんな花かわからないと言うので
じゃあ今度写真を撮っておくねとこの前約束したんだけれども
気がついたら毎日毎日が
すぎてしまっていて
今日もまた、すぎてしまった。

縁側につづく窓をあけて外を見たら
物干し竿の下で、もう半分は
緑色の実を結んでしまった韮が
すっくりといくつも立っていた、すでに遅い。

花のいろは一年に一度、ほんとうにそれだけ。

お隣との堺に芽を出した一株が
咲き始めるのがなぜか遅かった、それだから
そこだけはまだ花が残っていて
半球を描く星のような白。

明日こそはちゃんと約束を守りたいと思った、いろいろに負けないで。


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はずみで「ブラッドレッティング」という本を買ったのだが
オーストラリアの女の人が書いた本、
(買うべきではないという声があることはとりあえず無視して)
その本が私の役に立つかどうかは、ともかく
自傷にまつわるイメージについて憶えがあることは、あった
人の手首を見るのがわたしはすごく怖いのでした
とくに、血管が透けて見えるような手首が
見ると空中にふわっと血脈だけがうかんで、それが
ばっさりと痛くて痛くて痛くて逃げたいんだけれど
イメージだから逃げられなくて泣きそうになること
元気だと忘れているイメージのこと

今まで気がついたことがなかったかもしれないな
考えてみれば不思議なイメージかもしれなかった
そういうものが頭の周りをぐるぐる取り巻いているのって


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白い曼珠沙華を見ました
蝋細工のようだといつも思います
精巧で、息をしていないみたいで
生きているはずなのに、はじめから
生まれてこなかったみたいで


……たぶんぶっこわれる一歩手前だというのはわかっているんだけれども
くるしいと言いたくなるその鼻先で手のひらを返して
あんたなんかその権利はないと自分で自分を締め上げるから
先に行くのがいやなのに止められることがない、止める理由がない。

口から生まれる言葉のひとつも信じられない
警戒心でじぶんを棘だらけにしておいても
人のことを傷つけるのは避けられないんだ
ぼくは、そのように、できてしまっているから

ブレーキがたくさんついている
捏造だとわかっていてもだめで
すきだよとか言われてもだめで
一本の綱渡り、ふみはずしたらおしまい。

前か後ろかどっちかしか道はないのに
どっちに行くのもだめだって
おまえはどこにも居られるわけがないんだって
何も選べないし何処にも行けないし
何をしてもだめなんだ、あれもこれもそれもだめだ、
そういうふうに大きな声でたくさんたくさん
逆らえない声がする

人に好かれるはずもないし
人に頼る権利なんて増して
ひとかけらもない

前にきたとき
ぼくはどうやって
ここを出て行ったんだろう



2004年9月24日、朝〜夜


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