『 hi da ma ri - ra se n 』


「 シンプルに生き死にしたかった 」


2003年11月20日(木) さようならなんてきらいなのに

さようならなんてきらいなのに
ある日とつぜんそれはぼくのこと襲ってきて
いろんなものをむしりとっていってしまった

可愛がっていたねこも
楽しかった時間も
だいじなともだちも
おいしかったごはんも
書き綴ることで手に入れていた勇気も
紅茶の中にうかんでいた安心も
たくさんのものが
ぼくのなかからプチプチとはじけて消えていってしまった

もうふくらんでくれないの?
あたたかいものは戻ってこないの?

ぼくはぼくを殴っている
ひっきりなしに殴っている
日記をやっと書きながら右手でキィを押しながら
ひだりてで右の顎をがつんがつんと殴っている
異様な目つきでみんなが見るけれどやめられなくなってしまったんだ
どうしたらいいのか自分でもよくわからなくなってしまったんだ

たびかさなって積もっていくさようならの数は
すこしずつぼくのことを削りとっていく、それだけはわかる
削られたばらばらのぼくを眺めてぼくが途方にくれていたら
涙もどこかに行ってしまったって
SOSを誰かに出してみたいと思ったけれど
あたまの中にもうだれも浮かんでこなかった
ひとりずつ、ひとりずつ
こんなだめなぼくにさようならを言い捨てて
みんなどこかへ行ってしまうから

さようならなんてきらいなのに、きらいなのに、
ぼくの毎日は、さようならにあふれていて
もう目なんて醒ましたくないって何度も何度も
思ってしまう
考えてしまう

どうしたら晴れた空を喜べるようになるんだろう
いつまでこのじかんに耐えていたら
お日さまをよろこんで、うたをうたえるようになるんだろう



11月20日、夜 真火


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