『 hi da ma ri - ra se n 』


「 シンプルに生き死にしたかった 」


2003年10月12日(日) 真夜中の雨

雨が降っている
雨が降っている
激しい音はもう音楽じゃなく
叩きつけるものは水滴でもなく
地面はやわらかくかれらを受けとめず
風にあおりまくられてどこへ行くか分からないまま吹きすさび
遠の果てへ投げ出されてくだけちるんだ
ぼくがぼくとも分からない粉々の破片が
闇の中で妖しくてらてらとひかって
ぼくをみうしなったまま、ただ

雨が降っている
雨が降っている

雨が止んでくれない
止んでくれない

こんな夜に目を覚ましていると鼓動がどんどん早くなるのを止められない
どうしても気になることがあって、どうしてもしなければならないことがあって
そうしてわたしは目を覚まし続けているのに
そこらじゅうに散らばったがらくたみたいな物の中で
わたしはひとりでぜいぜいと呼吸困難なんてやっている
物事はちっとも進まずに
どきどきどきどき
心臓は必死に鳴る、
どうしてなんだろうどうしてそんなに必死に鳴るんだろう
そんなに生き急ぎたいのか死に急ぎたいのか分からないまま

外の雨音と同調するように
わたしの周囲は散乱して
わたしのなかみは屑みたいにばらばらと
ばらばらとそこら辺に投げ出されてうめいて

不安という糸でつなげられているだけ

そんな首飾りほしくないのに
そんな首飾り
もうどこかに捨ててしまいたいのに

がんがんと叩き続けた手

不安発作、というわけのわからないものとつながれているらしいこの手

脈拍は
いき先をうしなって
もういいかげんめくらめっぽうに
突っ走っていくから

わたしは両腕を床の上に投げ出して、げほげほと咳き込んだ
酸素が足りないのか足りすぎているのか
どっちがほんとうなのかわからず、ただげほげほと咳き込んで
散乱したもののなか
血走ったよなわたしの胸のなか
ダッシュしていくまっかな心臓

この雨が止むまで
この音が止むまで

耐えたなら、そうしたら
ぐたりとしたからだを引きずって
軟体動物みたいなあしを垂直に使い
やってくるあしたというじかんまで
あるき、そしてあるき続けて

いきましょう

いきましょう



10月13日、未明 真火


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