『 hi da ma ri - ra se n 』


「 シンプルに生き死にしたかった 」


2002年10月04日(金) 見えない傷痕。

朝。

痛いことはきらいです。
だけど、わたしはよく痛いことと手をつなぐ。
気がついたら一昨日辺りから顔が「タダイマ炎症発生中」でまるで熱があるみたいに
頭がぼうっとする。目がうるんでくる。
流れる涙は目のまわりやほっぺたにしみて痛いのであまり泣けない。
ピリピリととんがった痛みが二十四時間つづくので
精神の弱いだめなわたしは参ってしまって朝から弱音をはいたり、する。
じわじわ攻め立てられるのは、いつまでたっても慣れなくて
ただ、目の前の痛いことと闘うのがせいいっぱいになる。

昨日、精神科に通院してきました。
わたしのあたまのなかのカレンダーはよくめくれていなくて
うっかりしたらまだ前の2月あたりをふらふらしているので
日付感覚がよくわからないのだけど
お医者がつぶやいたことによれば、通院はひとつきぶりだったみたいだった。
三週間分の処方のオクスリを一月かけて飲みつないでいたみたい。
おかしいの。

診察の間中、床ばかり見ていた。
いっぺんも目を合わせることをしなかったのは
たぶんこれがはじめてだとおもう。

痛いこと。

ひとのことば。舌打ち。降り落ちて来る文句。
不平不満。対象がわたしでなくとも
ちぢこまる、わたし。
今日はそんな日みたいで、わたしは到底おうちにいられないから
要求どおり部屋の掃除なんてはじめたら、たいせつなものを次々こわして
叩き割って引き裂いていきそうで
正気でいる自信がない。
だから、熱があっても、今日は外に出て行こうと、おもう。


めざわりなわたしをここから消したい。


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腕を切ることは痛いこととはちがう。それは痛々しいことかも知れないけど
ほんとうは、ちっとも痛いことじゃ、ない。
ざっくり切ったらまた話は違うのかな。

けれど。

あるひとたちをかなしませる行為なのでわたしは切らないことをがんばっています。
じぶんを切るための道具になっていたわたしのはさみは
封筒に入れられて、わたしが病みはじめてそれが慢性化しはじめたころ
とてもお世話になった大学の先生が、ガムテープでぐるぐる巻きに「封印」してくれた。
それに触れないように。
封印を解かないように。

それだから
自傷の、いちばんはげしいカタチは、前よりはずいぶん減りました。
まだときどきアルバイト先で、はさみやカッターを手にすると
おかしい気分にひっぱられていくけど。
気がついたら、はさみが皮膚を切ろうとしていたり、傷つけていたり、するけど。


・・・・・・でも、ほんとうに痛いことは、そんなこととは、ちがうんだよ。

・・・・・・ねえ、サトくん。あなたはたぶん


とても、とても、痛かったんだね。




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