ぼんやり日記
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2003年06月09日(月) じゃがいもと私、葛藤の年月

こちらをずっとご覧の皆様は既にお見通しの事と存じますが
私は料理が下手です。苦手です。おーまいがっ。

味がどうのこうの以前に、台所に立った時点で金縛り。
急におどおど挙動不審。そんな状態だからもちろん包丁で
指を切ったり熱湯を足にかけたり。
そういや日曜日の三井くんも、こんな感じで指がうまく
動いてなかったなあ。シンパシー・・・

主婦になって10年だからさすがにいちいち胸の鼓動が
ばくばくすることはなくなった。
それなりにいろんな料理を作っているし、味だって
ものすごく不味くもないと思ってはいるけれど
料理恐怖症的感覚はいまだに残っている。

でもでも、それでもちゃんと台所に立っていられるというのは
ものすごい恵み(アメイジング・グレイス)なわけです。
個人的には奇跡と呼んでいい。
大体、奇跡というものは個人的なものだと思うから。
料理が出来上がると毎回ほっとする。毎回嬉しい。
手抜きしてると胸がちくちくするけれど。
(じゃ毎回ちくちくか)


***私の料理における葛藤その1***

じゃがいも。

芽にはソラニンという毒素がある、という話を聞いたのは
小学生の時だった。
それ以来じゃがいもが怖かった。

毒がある食べ物。怖いじゃないか。
一体どんな毒なのか、食べたらどんな症状が出るのか、
毒の存在はたくさんの人から聞いたけれど、どんな症状が
出るのか、どのくらい食べると影響があるのか、
誰もその話はしてくれないので、
どのくらい気を付けたらよいかわからないまま、
恐怖心だけが増幅。

料理する時は芽の場所を思いっきりえぐって皮をむいた。
じゃがいもは芽のところ以外にも、いろんな穴ぼこがあり
どこから芽が出るかわからないので、何でもかんでも
思いっきりえぐりまくった。
皮だってソラニンの汁が飛んでいるといけないので
ぞりぞり厚剥き。
やや。じゃがいもさんが半分に。
芽をえぐる作業だけで30分近くかかっていたのは高校の時。
じゃがいも一個に疲労困ぱい。
うむ、私の高校生活を象徴するに十分なコピーだ。
『じゃがいも一個に疲労困ぱい』←どーゆー高校生だ

今でもじゃがいもの毒がいかようなものか知らないが
じゃがいもの芽を食べさせて毒殺を図ったという事件は
今のところ聞いたことがないし、
麻痺したとか目がつぶれたとか、そういう物騒な話も
一度も耳にしていないので、何となく大丈夫かな、と武装解除。
じゃがいもの皮むき30分→1分くらいに短縮。


葛藤シリーズだけで一冊本が書けそうだ。
こういうの改めて書いていると、自分ってよく今まで
生きてこられたなあってしみじみ感謝。
それに、料理するじゃがいもをこんなにしっかりと
観察し、目を凝らして真剣に見つめ続けた人間も
そんなにはたくさんいないと思う。
それが何か人生の役に立つかといえば答えようがないが。


2002年06月09日(日) 蚊取り線香

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