ぼんやり日記
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2002年10月29日(火) 正視できない *****日本シリーズ第三戦 /結局は西口

第三戦を振り返るために勇気を振り絞ってビデオを見た。
見たですよ4回表まで。

1回裏ノーアウト一塁。
小関ピッチャー返しで工藤の右太股にボールが当たり
ノーアウト1,2塁のチャンス到来。
(バービーの歌を歌ってみる私)
ところが苦笑しながら工藤が治療のためベンチに引っ込み試合中断。
何をたいそうな、と思っていると解説の東尾さんが
「あんなのたいしたことない。ぜーんぜん関係ない」と。やはり。
老獪なクドちゃんの術中にはまりたくないものだ。

ところが純朴苦労人の犬伏、はまってしまう。
せっかくのいいムードをぶった切って再びマウンドに上がった工藤は、
カブレラに見事なタイムリーツーベースを打たれるものの、
ちょんちょんとアウトをとって1点止まりにする。

2回表。松井を三振に取った後、キヨのHR。
これについては『すぽると』での落合の解説をここに書いておく。
「巨人のバッターを打ち取るにはインを見せ球にしてアウトでしとめる。しかしシリーズでの伊東のリードはそうではない。ノースリーであるがここはストライクを投げてはいけなかったのに。HRバッターの心情を伊東は理解していない。特に清原はヒットや四球で塁に出ても走れないから三振かHRを狙う。不用意すぎた」

伊東はそんなに不用意にストライクを要求したのだろうか?
私は球種チェックさえできない野球音痴だが、
落合の解説は府に落ちなかった。
そこでビデオを何度もリプレイしてみた。
問題のノースリーからの4球目。
伊東の構えたミットの位置は外より。
ボールぎりぎりの球を要求したように見える。
しかし張が投げた球は清原のバットに誘われたように
内側へ入っていった。

ほら。
しかも解説の東尾さんと栗山も
「伊東はボールでもいいと思ったはずなのに、
あそこに入ってしまった」と言っている。
落合の解説について。
少しVTRをチェックすれば、どういう状況かわかるはずなのに、
自分の理論展開のために都合良く利用して
話をしたように思えてならない。
私がとんまな視聴者だったから気づかなかったけれど、
こういうのは良くある事なのだろう。
これから解説者の話はしっかり聞く耳を持って聞いていこう。

試合に戻る。
何とかこの回をキヨのHR1点でしのいだものの、3回では2点追加。
4回ではアウトを取れずに三井に交代。え、三井?
いきなりバッテリーのサインミスで進塁させてしまう。
江藤には四球でノーアウト満塁としてしまった三井だが、
強気な顔は崩れず好投を続ける。
ほんとにいい顔をしている。
今のライオンズ選手の中で、こんな顔つきをしているのはカブレラと彼、
後に出てきた許くらいだ。
マックは白ヒゲ(ちょっと金髪に戻ってきた? 笑)と
ヘルメットを深々とかぶるせいか表情がわからないけど。

仁志をうまく凡打させて続く清水もセンターライナーでツーアウト。
ここで二塁走者のG斉藤がタッチアップを待たず飛び出してしまった。
しかしセンターの佐藤友亮が捕った球をバックホーム。
中継に入った三井がボールをカットすると、
なんで?という顔をした後
「ばかっっっ」と吐き捨てるように口が動いて
怒りを含んだ笑みを浮かべた。
「ばかっっっ」と言われた友亮は、呆然としていた。
まだ頭の整理がついていないのだろう。
彼のしたことはエラーでもミスと呼べるものでも無いかも知れない。
精一杯、最低の仕事をしたのである。
「ばかっっっ」と言われるのも気の毒だ。
でも、西武ライオンズでは「ばかっっっ」なのかも知れない。
友亮が捕球した時、二塁カバーに入った平尾も
「こっちこっち」と合図をしていたし。

友亮、今後に活かしてくれ。頼む。
でないと三井がひねくれる。(それだけかい)
三井はこれでキレるかと思ったが踏ん張った。そして二岡。二岡だ。
ツーストライクツーボール。
渾身の球を放った絶妙のストライク……ボール判定。
東尾さんが「あれ投げてダメだったら投手はたまんないよ。
もう真ん中投げるしかないよ」と非難めいて言っていた。
開き直り。
ストレートを投げるしかない三井。
そして投げた球はセンターへ。
もしや打ち取ったかな?
と思ったのに友亮が下がって下がって結局スタンドに入った。

なんだろう。
投手はどんな思いでこれを受け止めていくのだろう。
野球ってなんてむごいスポーツなんだろう。
この事実を受け止め、自分の力のなさと相手のツキを認め、
更にまだ投げなければならない投手というポジションの重み。
逃げることもできない。


ここまででビデオチェックは断念した。
その後、5回途中からは許が好投するんだったっけ。
でもこんなにすごい中継ぎがたくさんいながら
(っつーか先発要員やけど)
敗戦処理しかできないなんて。
野球は実にむごいスポーツだ。

日本シリーズ第3戦。(西武ドーム)
L2(3敗)−G10(3勝)
勝ち投手 工藤
負け投手 張

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ドカーンと頭を壁にぶち当てた気分、まさにそんな感じ。

明日、落ち着けばきちんと今日の試合の感想を書く。
落ち着けば。

シリーズの重点は4試合目。
伊原さんの考えはそういうことらしいので、
これまでの先発陣のことは
素人の私が文句を言うはずがない。

で、その4試合目が明日に迫った。
これ以上ないどん詰まりで、パ・リーグの秘宝といわれる
(言われない言われない)
西口。

4年前のシリーズも西口で決まった。
西口で始まり西口で終わった。

さて今年はどうだろう。
西口でいきなり終わってしまうのか。
西口で口火を切るのか。


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