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■ はりぼてのさぼてん
=はりぼてのさぼてん=
眠くてしょうがなくて、対して文字も浮かんでこない。どうにもこうにも進む気が失せてしまった。前に進もうとも、長い道のりは、すべてを奪っていく。瞼が落ちそうで、落ちない。文字を書くという感覚が、何も、一滴残らず消えてしまった。便宜的に並べている。なにも。なにもない。心地よい響きは生まれるはずがない。世界のはしっこには、なにもない。亀の甲羅。トンボが輪を描き、短パンを引きずりあげたら鼻をかむ。眠くてしょうがない、サンマの匂いと、子守唄。もういくつねるとおしょうがつ?答える義務なんてどこにもない。海の匂いは、きょうれつで、すみやかに。消えていくのは、おなかの中身。身体の中身はこれっぽっちも重くない。ただの、ただの、ただの、張りぼてだ。ボクのからだはハリボテなの?おかあサン。
=詞=
絞りだそうとして絞り出した言葉は案外届かないし、大きな音をなさない。ぽろっとこぼれた、涙みたいな言葉がときたま向こう側まで、致命的なほど響いてしまうことがある。訂正は効かないから、慎重にならなければいけない。言葉には限界があるし、ある意味限界がない。世界の裏側まで揺るがしてしまう一滴は、果たしてどこからくみ出されるのだろう。何の意味のなさない言葉、は、どこに転がっていて、意味があるようで意味のない、どうでもいい、よう、な、形だけの言葉がある。だけど、僕は。憎めない言葉も好きだ。凡庸で、平坦で、ありふれた詞が好きだ。
2004年05月08日(土)
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