ふしぎなできごと

先日お墓参りに行ったとき、マッチを忘れた(正確に言うと、持っていたけれど箱を開けたらカラだった…/泣)ことに気づいて愕然としました。
いくらお蝋燭やお線香を持っていても、マッチが無ければ何の役にも立ちません。頭ではわかっていても、たまたま今マッチが1本無いだけなのに…と思うと、「人間って無力な生き物なのね…」と呟かずにはいられませんでした。
どなたかがうっかり置き忘れたものが残っていたりして…と、儚い希望を抱いてお寺の本堂を訪ね、恥を忍んできょろきょろと周囲を何度も見渡してみたのですが、そんな都合のいいことがあるはずもなく。
仕方がない、今日は拝むだけにしよう…としょんぼり引き返そうとした私の目に、鮮やかなオレンジ色の頭をした1本のマッチが留まりました。あんなにしっかり確かめたはずなのに、さっきは見落としていたのでしょうか。
不思議な気持ちでカラのマッチ箱に擦りつけると、当然のことながらちゃんと火が点きました。そのおかげで、いつもどおりのお墓参りをさせていただけたのです。
お墓参りをしたいという願いが通じたのか、はたまた単なる落し物だったのか、まるで昔話の世界に迷い込んだような気がした秋の日の出来事でした。
2005年11月01日(火)

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