第130回直木賞&芥川賞予想 - 2004年01月08日(木) 第130回直木賞&芥川賞の候補作品が発表された。 直木賞候補作はこちら 芥川賞候補作はこちら 今回の直木賞の候補作品は正直言って小ぢんまりした印象が拭えない。 一年前、該当者なしという寂しい結果に終ったが(コラム『出版不況と直木賞』)、候補作自体を比べてみると今回の方がよりスケールが小さくまさしく“本命不在”といってよいのかもしれない。 恥ずかしながら、候補作1作も読んでいないのだが、私の予想は◎馳星周さん ○朱川湊人さん ▲京極夏彦さんである。 どうしても主催の文藝春秋の作品が選ばれやすいんじゃないかなあと思う。朱川さんには失礼ですが名前も知りませんでした(苦笑)。 彼の作品を読んでないので断定した発言は避けたいのだが、他の出版社からの作品だと候補に上がってたかどうかは疑問である。 個人的な意見で申し訳ないが、“幻の直木賞作品”と呼ぶにふさわしい横山秀夫さんの『クライマーズ・ハイ』が候補にあがらなかったのも話題性に乏しくて地味な感じを助長した結果だと言えよう。 「出版界のためにも“該当作品なし”は避けてほしい」、と思っていることを選考委員の方も肝に命じて選考して欲しいと思う。 話題性という点では芥川賞である。 今回は20才前後の若い作家が3人ノミネートされている。誰が取っても史上最年少の受賞らしい。 ちょうど一年前に今回もノミネートされている島本理生さんが候補作に上がった点も記憶に新しいが、面白いことに受賞された作品に勝るとも劣らない売れ行きを示した点である。 ただ、私の予想は◎中村航である。 というのも、ここ5回連続「文學界」に掲載された作品が受賞してるのである。 心情的には島本さんに取らせてあげたい気もするがはたしてどうなるでしょうか。 業界低迷を打破する意味合いにおいては、今回の芥川賞の候補作が業界活性化への“起爆剤”となることを心から希望する。 私自身も“純文学を読んでみよう”という気にさせられたことは嬉しい限りである。 ...
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