『カラフル』 森絵都 理論社 - 2003年02月10日(月) 各サイトで軒並み高評価の本作品は本の雑誌社98年度年間ベスト2の作品です。 範疇的には児童書なのだろうが、セリフが多くて間合いもよく大人が読んでも十分に楽しめる内容となっている。特に案内役のプラプラと真との会話は楽しめます。途中でプラプラがいなくなるシーンなんかは心配になってきちゃいました(笑) 下界で体を借りる“ホームステイ”によって今までわからなかった周りのことが、次々と解明して行く過程が鮮やかに描かれています。 予想していたよりも感動的じゃなかったが(ラストが予期できたためかなあ)そういう予想を通り越して読むべき本なのかもしれません。 ワクワクする本という形容がぴったりといえそうです。 “自殺や援助交際”などのテーマをうまく使っている。大人からすればそこまで悩む事はないのにと思っていることをこの作品を読むことによって、自分の子供の頃に投影し、理解できるはずだ。 言い換えれば、自分という存在を枠の中にあてはめてしまっている私達を、視野の広い世界に連れて行ってくれる1冊と言えそうです。 読んだあとあなたの心もきっと“カラフル”になるでしょう。 評価9点 オススメ ...
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