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なかなか梅雨があけず 湿気の多い時期が続きますわね。
たいていの漫画描きはこの時期 同様の苦労を味わっていると思いますわ。 原稿用紙が湿気る、という。
紙が水分を含むと ペンは滲むわ、ひっかかるわ、 トーンはうまくくっつかないわ、 汚れやすくなるわ、 紙がしなって へんな癖がついて波うっちゃうわ、 ほんとうに困ったものなのよ。 波打つとあとの作業がとってもしにくいの。
どうしても って時は エアコンのドライをつけていたのだけれど 最初からエアコン嫌いに加えて この寒さ。 とてもその方法を採用する気にはなれないわ。
今年はいろいろ考えた末採用した方法。
原稿大の密閉容器に乾燥剤を4袋ほど放り込む。 それを2つ用意して たとえばペンが入った方、入っていない方 と 作業によって分けますの。 手元にあるのは 今まさに作業中の一枚だけ。 終わったら速攻 作業済みの方に方放り込むわけなの。
めんどくさいし、 乾燥剤はあっというまにダメになって 取り替えが大変だけど あらいい感じ。 いつものように湿気をふくんで ぐんにゃりする感じがありませんことよ。 乾燥剤は箱買い。
う〜ん あったまいい〜あたくし。 と悦に入りつつ珈琲を飲む。 飲もうとした瞬間に作業ミスを見つけて 一瞬手が止まる。 手は止まったけど 慣性の法則に従って 中の珈琲だけは あたくしの口元に走ろうとしてカップから飛び出し たった今 眺めていた原稿のど真ん中に ぼっちゃんと…………。
これだけ気をつけて めんどくさい思いもいとわず、投資もして 湿気を排除してきたあたくしの苦労は 珈琲カップに吸い込まれて行ったわ。
粗忽さでは誰にもひけは取らないと自負し、 他人さまは遭遇しない数々の修羅場を くぐり抜けて来たあたくしとしては もちろん たとえ珈琲カップの半分をぶちまけても それしきのことで 青くなってパニックったりはいたしません。
青くはならないけど 原稿は茶色くなったわ。 さらに つやベタのインクが滲んで灰色にもなったわ。 いやん。カラフル。
シーンは決めのめんどくさい絡み。 とても描きなおして同じように描けるとは思えないので 修正を試みます。
滲んだつやベタ部分と汚れがひどいところは カミソリで削ぎ落とし 描きなおし。 乾燥剤入り密閉容器の中で 完璧に乾かしてから 他の部分は砂消しゴムを念入りに。
肉眼では茶色いけど これで印刷には出ないはずよ。 経験上知ってるの。 余計な知識のような気もするけど あたくしには大事な知識なのよ。
珈琲の染みは印刷に出ちゃう事があるけど 紅茶なら大丈夫とか 血はホワイトをかけても滲んで出て来ちゃうので 削るか切り張りしかないとか。 粗忽じゃない人にとってはトレビアの泉状態ね。 それから ものすごい力でトーンを貼付けてるので 貼り付けを間違えた時剥がそうとすると 紙まではがれてしまう時、 たいていの人はドライヤーをかけるけど タバコ吸いのあたくしは ライターで裏から一瞬あぶると言う方法を 採用しています。 あぶりすぎると焦げて穴が空くので 慣れていない方にはお勧めできませんけど。 それが慣れてしまうあたくしもどうかしら。
あら。 こぼしたのがオレンジジュースだったら あぶり出し原稿の出来上がりね?
珈琲原稿の修正はできたけど やっぱりこの原稿は波打ってしまったのでした。 これから細かくトーンを貼らねばならないのに おのれ〜〜。
はっ。 さすがのあたくしも まだ試していない方法があるわっ。
ア、アイロンかけてみちゃおうかしら。。。。
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