白い原稿用紙

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2003年06月23日(月) 事実はいくつ

何かトラブルがあって
当事者達の言い分がすれ違う時
ほんとに 真実を知るのは難しいものなのね、
といつも痛感いたしますわね。

まんだらけの社長さんが
コメントを更新なさいました。
http://www.mandarake.co.jp/boss/
目安箱です。

ある大きな漫画家さんの団体と
その会員さんの生原稿が持ち込まれた時は
連絡するというお約束を取り交わしたとのことですが。

その事は聞き及んでおりました。
そして、一度も連絡はなかったということが
今回の被害者大島やすいち先生の奥様
川島れいこ先生の公式サイトの日記にて
書かれております。
あたくしが聞いたのも「連絡は一度もなかった」
というものでした。
でもそれは伝聞で、
部外者のあたくしに真偽はわかりません。

連絡がちゃんと行き届いていなかったのでしょうか?

たったふたりの人間でさえ
争う時にはそれぞれの事実があります。
人間と言うモノは不思議なモノですわねえ。
同じ言葉を聞いても 受け取り方が違うのですから。
どちらも嘘をついていなくても
事実が2つあるのです。
あらん 不思議。

でも社長!(いやん、どっかの国のポン引きみたい)
ひとつだけつっこませて下さい。

何度もしつこく返して下さいと編集部にお願いしても
返してもらえなかった漫画家さん達、
まだ再録したいから、もう少し預からせて下さいと
仕事上の事として懇願され、信じた漫画家さん達も
ひっくるめて
「漫画家の怠慢」

大きな漫画家団体と約束をかわし、
たった一度、連絡がうまくいかなかったため
その約束をお流れにしてしまった社長は
怠慢ではないのですね?


まんだらけに商品を持ち込まれるお客さまのほとんどが
善意のお客さまです、
そのお客さまに迷惑をかけたくありませんとおっしゃる
社長のお気持ち、よくわかります。

原稿を返してくれと言っも
「もう少し預からせて下さい」とおっしゃる
出版社のほとんどが善意の出版社です。
その出版社に喧嘩を売りたくない
漫画家の気持ちは察しては頂けませぬか。

あたくしは端くれとは言え漫画家なので
つい漫画家の立場からモノを言ってしまいます。

物事を公平に見るのは
ほんとうに並みの人間には難しい事ですわよね。

けれどたとえば
泥棒に入られて
「カギをかけなかったやつが悪い」
と言うのは
泥棒に入られた被害者が反省を込めて
自分を納得させるために使う言葉であって
加害者や第三者がそれを言うのは筋が違います。
悪いのは泥棒です。

以前、あたくしが友人と暮らしていた時
お風呂へ行って、家に帰って来たら
知らない酔っ払いがこたつでくつろいでいました。
いつでも友人やそのまた友だちが出入りしていた
その頃
あたくしはうっかり顔を忘れてしまった知り合いかと
お名前を聞いたけれど
(そうとう間抜けな話だとその時も今も思います)
わけのわからない事を叫んでいるだけなので
交番に走って おまわりさんにお願いしました。
すぐに飛んで来て連行して下さいましたが
その時、
「私がカギをかけていなかったのが悪いんです、
ごめんなさい」とあやまりました。
おまわりさんは
「カギをかけていたかいなかったかは問題じゃない
人に家に勝手に上がり込むのが悪いんだよ」
とおっしゃって下さいました。
これからはかけたほうがいいけど、
悪い事をしたのは あなたじゃない、
間違えないで と何度も。
ちなみにその酔っ払いはどこかのお家と間違えたようで
「訴えないであげてくれないかな」という
優しいおまわりさんの言葉に従って
厳重注意で帰って頂きました。

自業自得という意見もございましょうが
その言葉は
最初に悪い事をした人間が
ひどいめにあう時に使う言葉で
ちょっとマヌケな人にぶつけるには
語彙がきつすぎます。
確かにあたくしはぶつけられてもいたしかたないほど
間が抜けているとは思いますけど。

一方的に
ものすごくひどい事をして来た人と
和解しようとした時
「水に流しましょう」と
そのイカレポンチがおっしゃったら
殴り倒したくなるのを
思いとどまれるかどうか自信がありません。

あらん。
なんだか問題がだんだんずれていくかしら。


ところで今回の件
編集さん方の間にも
静かに波紋を投げかけているようです。

原稿返却の件で電話をした編集部の方に
「生原稿は本来漫画家のものなんだから
コミックスになったらすぐ返してもらうようにしなさい」
と優しく説教されちゃった漫画家がおります。

うちのだんなですけど。

小さな事からこつこつと。
あたくしも未返却の原稿を追い掛けようと思います。
ある程度の立場と度胸のある漫画家なら
今がチャンスだと思います。
こういう事件があったから、と説明して
理解して下さる編集さんになら 言えます。

あたくしは立場はないけど度胸だけでやってきました。
こういう話題をいつまでもサイトに書く漫画家として
うるさい奴と敬遠される覚悟も
決めた上で書いています。
たいした立場がないからできる事でもあります(^^;)

何かが出来そうな漫画家が
できる事をやっていく、
ということで
何も言えない漫画家さんを
これから守れる事になるかもしれません。

なるといいな。


藍まりと |MAILHomePage

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