白い原稿用紙

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2003年06月22日(日) ヲタク心につけこまないで

まずお詫びを。

このサイトは
見ての通りのおきら〜〜くな遊び場で
世の中どんなにせちがらくても
ここにいらして下さった時は
のんびりなごんで頂きたいと思っていたのに
なごめない話題が続いてしまう事に。

ごめんなさいまし。

これは
読者の皆様へのSOSです。
業界や法律のいろいろな事情はあっても
一番強いのは
漫画を愛して、買って読んで下さる
読者ちゃん達の力だとあたくしは考えています。

とりあえず今 たったひとつ、

「漫画の生原稿の所有権は漫画家のもの」

という認識を
皆様に常識的に知って頂く事が出来たら 
と思います。
読者の為に書く色紙やサインは
もちろん
正当にそれを手にしたその方のものですが。

今 問題になっている
古書店「まんだらけ」の社長さんが
今回の問題に 公式にコメントを出されました。
http://www.mandarake.co.jp/boss/

このページの目安箱です
社長さんとしても
出向いていらした弁護士さんの態度に
同じ人間同士として
お腹立ちの部分もおありでしょうが
すっきりと受け入れられない主張が
あちらこちらにあります。

かいつまんで気になった箇所を要約すると
「原稿の流出は漫画家の怠慢」
「そんなに大事な原稿ならなぜ出版社に預けたままなのか
信頼して預けたと言うのなら どうされても文句は言えない」

文句ぐらい言わせて下さい。

「作家さんが直接言ってくれればお返しするし
今までもそうして来ました」
との事です。

そうはおっしゃっていますが
あたくしは渡辺やよいさんの日記で
直接言って どのような対応をされたかを
読んでおります。
大家の弘兼憲史先生が弁護士を差し向けると
そのおっしゃりようですか
とつっこみました。
モニタに向かってつっこんでも
しょうがないんですけれど(TT)

「漫画家は 先生、先生と呼ばれ続けて
感覚がどうにかなってしまっている」
とおっしゃいますが。

今回の件でいろいろ情報を聞きましたが
こういう生原稿の所有権をはっきりさせようと
動いた方達はいらっしゃるのです。
でもどれも壁にぶちあたってしまったのは
やはりいろいろな事情。
立場的に意見を言える大家であれば
忙しさのあまり 話がこじれると仕事に差し障り
長くかかわっていられなくなります。

意見を言えるほどの強い立場でない作家なら
仕事づきあいを切られて終わりです。

出版社も それでなくても忙しいのです。
今までの慣例以上の手間のかかる事を
わざわざやりたいと思わないでしょう。
その事情もわかるから
漫画家の方が身を引いて来た事情もあるのです。
まんだらけ社長のおっしゃるように
感覚がどうかしてしまったわけではないと思います。

そういう編集部と漫画家との
信頼関係でなりたってきた部分を
この事件はたたき壊したのです。
正式に文書にしないのが悪いというむきもございましょうし
できればそれが一番なのですが
どんな仕事にも たとえ契約書になくても
仕事上の信頼関係というものはあると思います。

漫画家 という仕事は
基本が一匹狼的です。
群れてもうまく行かないと言う言い伝えもあります。
立場に不満があるのなら
文句が言えるくらい売れればいい。
それが掟。
それぞれが自分の立場を自分で守るしかないのです。
その厳しい掟を胸に
どの漫画家も頑張っているのです。

でも最低限
漫画家の上下関係なく
漫画原稿がその漫画家のものであるという事ぐらい
認められてもバチはあたらないかと思います。
現に大半の常識的な編集さんは
そのことを御存じでそれなりの対応をして下さるのです。

ひとにぎりの困ったちゃんのために
たくさんのマトモな人たちが困ってしまうのです。
漫画家だけでありません。
たくさんの良識的な編集さんも困るのです。


友人の漫画家と
この件について一緒に怒っていた時。
「でもでも 宮崎駿さんの原画が目の前で売っていたら
きっと買っちゃう!」
と友人(^^;)
「そんでもって御本人にタダで返して
ハクの色紙を描いてもらうのっ」
コラコラ ヲイヲイ。
ああ、でも その案 素敵
と思ってしまったあたくしもリッパなオタク。

スタジオジブリでも
宮崎さんの原画が盗まれ、
『某古本マンガ専門店』で売られていたという事実が 
ジブリ公式サイトの日記に書かれています。
抗議しても「持ち込んだ人の情報がなくなった」と言う事で
うやむやにされたとお怒りでした。
原画の行方はいまだにわからないそうです。

友人はまた怒る。
「ひどいっ!
皆 盗みに入りたいのを我慢してるのにっっ!」
友よ。
そんなに我慢してたのね。
エラいわ。そのまま自制心を保ってね。

いえ でも 盗みは論外として
目の前で大好きな作家さんの原稿が売っていたら
あたくしだって我慢できるかしら。

オタク心につけ込まないで下さい。
誘惑に負けたオタクがいるために
オタク全部が悪く思われたらたまりません。

実際
冗談でも言わないとやってられないくらい
頭に血が登っちゃったりするのですのよ、
この事件。



オタク文化を担って来たリーダーとしての誇りをお持ちだと
公式サイトの文章「まんだらけ魂」から感じられます。
さすが まんだらけだ と思える
模範となる態度を見たいのです。


藍まりと |MAILHomePage

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