彼女のこと。 - 2006年02月09日(木) 空は見せ掛けの青空で 硝子を引くと冷たい空気が流れ込んで来る。 立春も過ぎて もう春も すぐ隣にまで来ている。 彼女は日々成長し 歯も4本生えていて 一人前に口に食べ物を放り込むと 咀嚼の真似事のような動きまでするようになっている。 私は何よりも 彼女の安心しきった寝顔を眺める事が 一番幸せだ。 こんなに小さな子供でも 起きている間は 退屈や身動きの不自由さや もどかしさや不安感などと 格闘しているようにも見えるからだ。 そんな全ての煩わしいことから解き放たれて まるで胎内に在ったときのように 何事にも煩うことなく 無心に眠っているその表情に きっと私自身が救われるのかもしれない。 先日 39度を上回る熱をだし 朝一番 雪の舞う中 病院へと車を走らせたのだけれど 結局はっきりとしない診断と薬を受け取り 家に戻った。 すると昨日から体中に発疹があらわれ 突発性発疹だったことがわかった。 彼と私はそれを確かめると安堵し そして彼女がひとつ成長したのだと悟った。 きっとこうやって ひとつひとつくぐり抜けて行き 彼女は大人になってゆくのだろう。 この季節も また来年も迎え 再来年も迎え ほんの20回ほど迎えると 彼女はもう成人するのかと思うと それはすぐ目の前のことのように思えて淋しくなってしまった。 まだ 歩んですら居ない彼女だけど 彼女は私のモノではないと 毎日忘れないように 心に刻み続けている。 ...
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