Kyoto Sanga Sketch Book
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2004年06月19日(土) |
【大宮戦第18節】〜2回目の「開幕戦」 |
W杯優勝チームですら、チーム作りに10試合かかると言う。 監督がかわる度、選手が入れ替わる度、その言葉を思い出す。
「でもそれって世界トップレベルの選手でも10試合って事でしょ。」 「・・・いや、そこを何とか。」
新監督が就任に際して言った事は、
内容にこだわること 結果にこだわること フェアプレーを心がけること。
監督がまず具体的に指摘したのは 「守備の意思統一が出来ておらず、 相手ボールに対するプレッシャーがかけられていない」
6月19日。二回目の「開幕戦」
濃薄、小さな格子柄に鮮やかに整備されている芝の緑。 ハーフタイムが終わって、ホーム大宮の選手はピッチ中央に集まっているのに 京都の選手達はまだロッカールームから出てこない。
新監督の指示が長引いている。
後半が始まった。 前半と違い、京都の球は少しだけサイドに散らされ出した。
たった数日で変わるはずがない、と思いつつも、 間違い探しのパズルのように、前節までと何か違いがあるか凝視。
高いラインの4バック(悟が抜け、和裕・手島・辻本・勇介)は、何度もバレーに裏を取られる。 それを全速力で追いかけるDF達(笑)。 それでもほぼ相手を捕まえられたのは、彼等に少し余力が生まれてきたから、ですか。 (前半の手島のユニ引っ張りにはツッコミなしで)
相手のボールに中盤の選手が2人がかりでチェックに行く。穴を誰かが埋める。 わずかに全体の守備連動の意図だけは見える時も。 (まだアグレッシブさも確実性もないけど。わずか数日で変わろうとしている。)
怪我からの復帰間もないヨンスはまだ体に切れがない。 黒部のプレーもまだ弱々しい。 松井の奮闘も、チームの個人技だけの攻撃は、何もかわってない。
相手が2枚目のイエローで一人少なくなった。美尾が投入される。
レフティの美尾が右に流れて、利き足でない右足で素早くクロスを上げた。 そこで前線の相手DFを止めてたのは松井。 次の瞬間、ヨンスの球にゴールネットが揺れた。
アウェイゴール裏、フェンスを越えたサポーターの手目掛けて走るヨンス。 追いかけるチームメイト。
これから勝つか負けるかわからない、でも今日こそが開幕。
京都1−0大宮。
今までの人達が去った。
選手たちと共に挨拶に来た就任間もない監督。彼へのコールが聞こえる。 その後に響いたのはアウェイまで駆けつけた、オーナー会長へのコール (この老人は多分、フロントが実質消滅した中で 自分だけが求心力を持つ存在というのを解っておられるんだろう。)
イレブンを支える存在はもう本当に少ない。 でも、今はそれがなんとなしに「心地よい不安」。
…これがキャンプ中の練習試合ならなぁ(ポツリ)。
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