薔薇抄 *Rose Show*
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最近良く言われるの。 「どうしたら、アーティストみたいになれますか?」 コーナースタッフや、お客さまにね。
まいったね。 女性には圧倒的にもてますわたし。 もう30になろうというのに、いつまで経っても女子校の憧れの先輩キャラ(笑) いや、有り難いことですが。ねえ?
「そんないいもんじゃないよ」と言いたいところを我慢して、お客さまには 「では、毎朝15分早く起きて、メイクを頑張ってみて下さい」と、 うちの会社の子だったら、「とりあえずメイクアップスペシャリストの試験に受からないとね」と 既にスペシャリストの子には「年季かなぁ」と(笑)伝えるのですが。 でもね。 本当は、違うんだよ。 秘密があるんだよ。
それは、間違いなくBUCK-TICKだ。 みんな、知らないからよ。
中学生の頃、BUCK-TICKを好きになってなかったら、わたしはきっと、今のわたしとは違う人に なってたと断言出来る。 あの頃、13歳とかのわたしには、B-Tは今よりずーっと「禁断」の匂いがしてて(笑) それを好きだと認めるのにすごく勇気がいったのを、今でも忘れられない。 BUCK-TICKは当時から、闇や負の要素がいっぱいあるのに、毒々しいまでにキラキラで、 そしてとてもせつなかった。 だって、同級生はみんな、男闘呼組とか光GENJIとかに夢中だったんだよ?(笑) 他との違いを認識することで自我が生まれるからねぇ。 当時、学級委員や優等生として名を馳せていたわたしとしては(自分で言うなよ)、 自分がメジャーじゃない方向に興味があるのを、認められない自分の存在が、ずっと邪魔だった。 今にしたら笑っちゃうけど、そんなことでいっぱいいっぱいだった自分が恥ずかしくて愛しい。 好きなものを好きだと言えることの自由。 わたしはBUCK-TICKに教わった。 そうして、大切な宝物を、秘密を、隠して、匿うようにして、好きになったのを憶えてる。 …それが今じゃあね(笑)
でもね、だからだよ。 今でも、いやむしろ当時より熱い、こんなに大切な、宝物があるからだよ。 でも、秘密だからね。 プライベートに深く関わってくる人じゃなければ、誰にも教えてないの(笑) すごーく、たいせつなものだからね。
それは秘密。 秘密秘密。 秘密のロオザちゃん。
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