selenographic map
DiaryINDEX|past|will
| 2003年05月30日(金) |
深き紅の淵 その底を垣間見るように |
他人の助けを借りるまいと思っていたのに。それでも他人の助力や優しい言葉は物凄く有難くて、涙が出そうに助かった。
衝撃的な事実を知って、それがあまりにも現実味が無い所為なのか何なのか、嫌悪とか差別とか思う事も無かった。ただ、ああそうだったんだ、とだけ思った。そう思えた自分が良かったと思える。先輩のことが好きで、憧れている。そういう思いに違いが無い。それだけのことが嬉しい。今までの自分が如何に凝り固まって、奇妙な型の中にいたのかと思う。その中でがんじがらめになって、もがきながら何が大切なことなのかも見失っていた。今少しながら自分を見つめられていることに安堵する。 事実は小説より奇也とはよく云ったもので、[ドラマティック]だと貴方は云ったけれど、まさしくその通りだ。物語のようで当事者でない己には現実味が乏しいけれど、話して下さるその顔に浮かぶ表情に驚く。冗談も云えなくなるくらい真摯な想いに胸が痛む。先輩を思って、己の所業を思って。 己などがそんな大事なことを聞いても良かったのだろうか。聞かなきゃ良かったなんて云わない。云う筈も無い。少なくとも己などに[話してもいいかな]といって下さったその心が嬉しい。少しは信頼されているのかと思えて嬉しかった。話して下さって有り難う。 深き紅の淵のように、見えない奥に何かがあるのだろう。己の愛する人々のその深淵に触れられる人間になりたい。
|