まっとの日記...まっと

 

 

移動日 - 2004年09月10日(金)

体調はすっかり回復。これまで高山病のおかげでほとんど
食欲がなかった。喉を通るのはホテルの朝食ぐらい。パンや
フルーツ、コーヒーなどの軽い物だ。コーンフレークが
こんなにうまいもんだと思ったことはなかった。そして牛乳が
うまい。多めの朝食と日中のコーラでなんとか栄養を補って
いた。ふと手を見てみると爪の根元の白い部分(何ていうん
だっけ?)が完全消滅していた。しかしもう大丈夫だろう。

今日は移動日。朝9:00に例のバスでコチャバンバに出発。
昼の移動なので景色がよく見える。山道を走りぬけ、地平線の
見える平原を爆走する。遠くには蜃気楼も見える。すべてが
ダイナミックだ。

途中、気が付くと見知らぬオジサンがバスの中を発泡
スチロールの箱を持って歩いている。「アイスクリーム!」
おっ、アイスの差し入れとは気が利くなあ。でもバスに
こんな人乗ってたかなあ、と思いながらも一つもらって
食べる。袋には黄色いアイスの絵が描いてあったのに開けて
みたら中身はピンクだよ。まあでもうまいからいいや。
数人がありがたく頂いた。
後にそのオジサンはアイス屋さんだった事を教えられた。
お金は現地スタッフの誰かがまとめて払ったらしい。
バスの運転手がアイス屋から小銭をもらい、途中でバスに
乗せたんだと。長距離バスの運転手はこうやって勝手に
小遣い稼ぎをしているらしい。僕は寝ていて気が付かなかった
が、前日夜走りしていた時は「行商のオバチャン」みたいな
人を途中で乗せていたらしい。大量のタマネギを荷物室に
ドッサリ突っ込んで。もちろん運賃を取っている。これ、
「T.Segi y Nature World 御一行様」チャーターバス
なんですけど…。

18:00に明日のコンサート地、コチャバンバに到着。ここは
標高2,560mととても”低”いので酸素も濃く感じる。緑も多く
道路も広く、高原のカリフォルニア(行った事はないが)と
いった感じだ。
ここにボリビアのスーパースター、トゥーパイの所有する
スタジオがある。今日はそこで「T.Segiとゆかいな仲間達」
のために歓迎パーティーを開いてくれるという。

立派なスタジオの前には芝生を敷きつめた広い庭があり、
瀬木さんの20年来の友人だというエドウィンが笑顔で迎えて
くれた。彼はカルカスというグループを経て今はトゥーパイと
いうデュオでギターとボーカルを担当している。二つの
グループで今までにダブル・プラチナディスクやトリプル・
プラチナディスクを獲得しているという、問答無用のスーパー
スターである。なるほど、車庫にはこっちに来てからまだ
見たことのなかったトヨタの新車がピカピカに磨き上げられて
鎮座している。

パーティーが始まった。会場内にはトゥーパイやNWのアルバム
が流される。その場で焼かれた分厚いステーキと共についに
解禁したビール(高山病にアルコールは禁物なので)を飲む。
その間も瀬木さんは向こうのテーブルでインタビューを
受けたりしていて忙しそう。
近くではかなり間があいてはいるものの花火が上がっている。
街全体にゆとりが感じられる。いいなあコチャバンバ。好きに
なりそう。


...




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