KENの日記
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2003年11月04日(火) 不穏な動き

本日午後(スリランカ時間午後2時30分)に以下のニュースが流れました。クマラトゥンガ大統領は、内務大臣(警察を所管)・通信大臣(通信、放送等を所管)・国防大臣の三大臣を解任。


閣僚の任免権限は大統領にあります。これら閣僚は議会で多数を占めるUNP政府によって指名されているので、多数を占めるUNP側の反発が予想されます。この反発が強まると、大統領は最後の手段として「国会の解散権」を行使し兼ねません。スリランカの政治情勢はLTTEとの交渉再開に向け大きな試練を迎えています。


(続報)
コロンボのインターネットの情報は以下のとおり。


大統領はこの三閣僚(内務・通信・国防)とその省の長官を解任し、長官には新たな人物が発令された。閣僚の権限は大統領がそのまま引き継いでいる。国会は11月19日まで休会となった。軍関係者は、不測の事態に備え、スリランカ陸軍が主要な放送局、通信会社、発電所などの警戒を強めた模様。


これらの大統領派の動きに対して、注目すべきはアメリカに居る首相と、LTTEサイドの反応です。この大人気ない大統領の行動に過剰に反応しないで欲しいと思います。昨日の日記にも書きましたが、JVP(マルキスト)、SLMC(イスラム)が大統領といっしょになって事を荒立てているだけだと思います。シンハラ人の多くは首相の雪ある決断に賛成するでしょう。


大統領が事を荒立て、シンハラ人内の反対勢力の力を示して、LTTEとの交渉を有利に進めようと考えているとしたら、非常に愚かなことだと思います。そのような企みの結果、これまでも内戦終結のチャンスを潰してきているのです。




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