ゼロの視点
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2007年10月29日(月) 別行動

 私の鬱憤も溜まってきたこともあり、本日は別行動♪。MG(77)とPD(35)がペアになって、はじめてのお使いじゃないが、はじめての観光、というわけ、だ。朝食こそ一緒に食べたものの、食後からは完全別行動。ちなみに、朝食用のレストランへ出向いた時には、従姉H嬢カップルはすでに一路、奈良へ向けてホテルを出た後だった。

 別行動と決めた今、私が一番やりたかったことといえば、ホテルの部屋に戻ってダラダラすること。寝たり起きたり、夫は持参した自分のPCつなげてメールチェックしたりと、本当に京都に来てまでする必要がないことを延々と2人で満喫。私は、ドラマ『タイガー&ドラゴン』の再放送なんかも、マジマジと見てしまった(笑)。

 それでも、いい加減ダラダラしすぎたので、13時半頃にホテルのロビーに下りる。しかし、この時点でもどこに行くかいまだピンとこなかったので、先日高野山の金剛峰寺でみた、日本最大といわれる枯山水庭園が素晴らしかったこともあり、それじゃあ、いちおう、枯山水であまりにも有名になってしまった龍安寺にでも行ってみるか?、ということになった。

 そして、MGじゃないが、本日はバス路線をいちいち調べるのが面倒くさくなったので、タクシーで龍安寺へGO。寺についてタクシーを降りると、ここはどこ?、というくらい外国人観光客しかいないっ(爆)。それも、ほとんどが西洋人観光客で、短パンにジョギングシューズ、そしてベースボールキャップのご一行がうじゃうじゃ。

 これを見ただけでも、いかにこの寺が《ZEN》として世界中に有名か?、ということがうかがえる。あまりの外国人観光客の数に圧倒された私達は、とりあえず小腹を満たすために蕎麦屋に入る。観光地にあるみやげや類の蕎麦屋などに期待はしてなかったが、それがかえってよかったのか?、美味しく感じた。

 蕎麦のどんぶりの底まで透けてみえる蕎麦つゆをみて、ああ、今、確かに私は関西にいるんだな、と実感。とはいえ、きっと関西の人だったら、蕎麦じゃなくてうどんが主なんだろうけれど(笑)。ちなみに後で聞いたのだが、夫は関東の濃い蕎麦ツユのほうが好きらしい・・・(汗)。私は、関西のうすくちが美味しいと思うのだが・・・。

 有名な枯山水庭園に行くと、修学旅行生、外国人団体旅行客などが押し合いへし合いの状態で鑑賞中。あまりにもおもしろい風景だったので、彼らの後姿をカメラに収める。その後、いい場所をゲットして、庭園をながめながら座ってみたが、どうも何もピンとこない。感動すらしない(笑)。

 けっ、つまんねぇ、と思い、ざっと寺を歩いてみたあと、場所をかえることにした。龍安寺からも徒歩でいける仁和寺。ここは龍安寺で得た印象とうってかわって、私達に妙にヒットした。なぜか足を踏み入れた時から、興奮できる・・・、というか。

 ここも世界遺産として登録されているだけあって、有名で、たくさんの観光客がくるという点では龍安寺と同じなのだろうが、なぜか、私達はここが大いに気に入ってしまった。なので日没までここで過ごし、最後は警備員に門が閉まるので、急いで出ろと追い出された(汗)。

 さて、いつも神社仏閣を訪れる度に、御朱印を頼みまくる夫だったが、もちろんここ、仁和寺でも例外なくソレをお願いした夫。お願いされた係りの人が書き上げた御朱印を見て、いつものように日本語でお礼が言いたかった夫。

 何が言いたいのかわからないが、夫が大きな瞳で、御朱印を書いてくれたおじさんに訴えかけるように、じいっと見つめ続けている・・・・。で、ここまで見つめられて、全然動けなくなってしまったおじさん。そして、そんな2人は、いつまでたっても見つめ続け、妙に緊迫した時間が流れていった・・・・・・。

 これ・・っ、という言葉を言いたいらしい夫、が、それが思い出せない・・・・、ああ、どうしようっ、おじさんわかる?、ってな感じで、相変わらず、おじさんを見つめ続ける夫。

 この奇妙なシーンを夫がどうやって切り抜けるのか徐々に興味が出てきたので、靴を履いているフリしながら好奇心のアンテナを最大限にしていた私。そして、ついに夫が口火を切ったっ!。夫よ、やっと思い出したか?!?!。


そして、夫の口から出てきた言葉は、

『・・・イノキ・・・』


 長く引っ張られた上に、こうも予想もつかない言葉を耳にした私。《うげぇっ、猪木ィ、一体、あんた何が言いたいのぉっ ?!?!!》と、大きな声&日本語でそんな状況を突っ込んでしまったほど。でも、本当にうちのオッサンが何を言いたいのか、まったくわからないのだからしょうがない。

 で、もちろん、そんな言葉を聞いてしまった私の頭の中には、アントニオ猪木の顔しか出てこない。また、長時間見つめられた上に、突然、変な外人に『・・・イノキ・・・』といわれてしまったおじさんは、また別の意味で固まったまま、だ・・・。

 ますます奇妙なシーンに加速がかかるなか、それでも自分の言いたかった言葉を探し続ける夫が、私に色々と尋ねてくる。が、もう、アントニオ猪木だから、おかしくてしょうがないので、笑いがとまらない私。で、そんな猪木に似ても似つかない顔した、夫に見つめられたおじさんの顔をみると、また噴き出してしまう私。御朱印書いただけで、猪木って言われたねぇなあ・・・、と思いつつ。


そして、やっと夫が何を言いたかったのかが判明した。

それは、『おおきに』だった・・・・・。


 関西に来てからは、こっちでは『ありがとう』じゃなくて、『おおきに』って言うんだよ、と、何度も色々な人に言われていたこともあり、知ったかぶって今回こそ、『おおきに』と言ってみたかった夫だったが、今度も失敗。

 それにしても、イノキという言葉と、オオキニには、“キ”という共通語しかないのに、なんでまたイノキ?、で、アントニオ猪木なんていう人間が存在するのも知らないのに、これまたどうして?!。

 夫がイノキと言った時、誰かが調子にのって『ボンバイエっ!』と言ったら、おそらく笑い死にしていたと思われるゼロでした。


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