ゼロの視点
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2007年10月27日(土) 勤行

 朝6時半より、J宿坊の本堂へ赴き勤行に参加。フランス人3人組は、ちゃっかりと椅子席を陣取った模様。私は、用事でちょっと遅れて参加したため、本堂の隅で正座。薄暗い本堂の中に、お坊さんが唱える般若心経が低く響く。

 MGとPDは、この時とばかりに真面目な顔して瞑想状態にはいっている。きっと、この瞬間が大切なのだろうし、こういう経験をしたくて日本に来ているのだから・・・、と、思うものの、どうも彼らを見ながら、笑いが出てきてしまう自分がいる・・・・。

 じゃあ、私は朝の勤行に参加してどお思ったか?、といえば、早朝の法事に引っ張り出されたような感覚・・・、といったらご理解いただけるだろうか?。特に、ふとふりむけば、従姉H嬢の姿がある・・。人生の、ほとんどの法事の席には、H嬢も一緒だったのだ。

 焼香のやりかたなどは、いつもよくわからないまま適当にやっている・・・、というのが正直なところ、それが私のレベル。それでも、ま、一応キチンとやろうと思った時は、無造作にH嬢の姿を探したりする自分がいるから面白い。きっと、幼い頃からやっていたのだと思う。特に、H嬢は、こういう作法についてはキチンとやるタイプゆえ、困った時のH嬢・・・、ってな感じで、お手本にさせてもらっているというわけ。

 ということで、H嬢のマネして、焼香まであげちゃったからには、もう、私には法事にしか感じられず・・・・。勤行が終わった後に、坊さんの話があるのだが、これも、法事で馴染みの風景。MGやPDのように、そんなに手離しで感動できんぜ、まったく・・・・・。

 と思いながら、ま、フランスの教会に観光でやってきて、そこでやっているミサなどをみて《素敵っ !!!》と思う、非カトリック観光客もたくさんいるのだから、それと一緒か?、と思ったら、ニヤニヤしてしまった。ミサの様子などは、夫などにとっては、素敵でもなんでもなく、私における《法事》感覚でしかないのだろうし(笑)。なので、明日の勤行にはでないと、この時点で決めた私だった。

 やたらに美味しい精進料理の朝食をたらふく食べた後は、J宿坊をチェックアウトして、E宿坊へ徒歩で引越し。宿坊の坊さん全員が英語を話すというJKR宿坊は、あいにく満室だったため、それでも英語が通じるということでこの宿坊をチョイス。私は通訳するけれど、でも、朝から晩まで通訳したくないし、私を介さず、他の人から英語ないしフランス語で情報を得る体験をオッサン連中にしてもらいたかったので、なんとしても英語が話せる人間がいる宿坊がよかったのだった。

 まだ午前中だったので、E宿坊に荷物を置かせてもらい、私達はそのまま観光に突入。仏人3人組には、音声ガイド機を借りてもらい(MGとPDはフランス語、夫は英語)、6人で、一の橋からひたすら徒歩で奥の院をめざす。

 奥の院を参詣したあとは、一休みかねてランチ。そして、またバスで金剛峰寺まで行き、あとはひたすら歩いて観光。77歳のMG、かなり疲れているだろうに、鑑賞するものがてんこ盛りで引くに引けないといった感じ・・・・。個人的には、金剛峰寺と壇上伽藍は、旅行中私が一番気に入ったところとなった。

 そして今晩も早めの夕飯で、もちろん精進料理。仏人3人衆は、どこかから椅子を調達してきたもようで、椅子に座りながら、畳にきれいに並べられたお膳の料理を食べていた。その様子は、まことに奇妙だったので、またビデオ撮影。

 食事の後は、阿字観瞑想と写経に挑戦。ただし、写経については、MGとPDは参加放棄。仏人3人衆の中では、夫だけがトライすることになった。漢字大好き仏人だけあって、かなりのスピードであっという間に写経を終えていたのには、ちょっとだけビックリ。

 それにしても、阿字観瞑想でもなんでも、なぜ瞑中にいつも夫と目が合ってしまうのだろうか?、と不思議でならないゼロでした。


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