ゼロの視点
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2007年10月24日(水) 温泉

 宿泊したホテルは、朝食サービスがなかったため、各自、昨晩コンビニで購入しておいたモノを朝食とした後、ロビーに集合。10時チェックアウトのホテル自体に、あまり慣れていないフランス人達だったが、10時までにロビーに降りてきた後は、そこで列車時間間近までダラダラさせてもらう。

 そして、伊勢市駅、11時05分発の電車に皆で乗り込む。多気駅までの数駅だから、あまりくつろがないように・・、と、連れのフランス人連中にキツク言いつけておく。そして、多気駅からは、目的地である紀伊勝浦駅までノンストップの特急♪。ジャパンレールパスで楽々&得々なコースだ。

 乗った特急の指定席部分はガラガラだった。でも、座席指定の都合で、私たちの隣には、強烈におしゃべりであまり品のいいと思えないおばさん連中が3人、完全にくつろいで座っていた・・・・・。それも、本来なら私達の座席に・・・、だ・・・・・。出たよ・・・、ばばあ・・・、と内心思いつつ、一応、イヤミでこのばあさんらに《あのぉ、この席、どう確認してみても、私達のモノらしいんですけれど、どうしたらいいでしょうかねぇ ?!?!?!》と、尋ねてみた。そう、私は、こういった人に敢えてゲーム感覚で挑んでみるのが好きなのだ、わはは。

 するとばばあ連中は、《あら、おかしいわねぇ・・・。》といいつつ、なかなか自分達のチケットすら確認しようとしない。で、私は内心《出たっ!!!!、強烈に図々しいばばあ攻撃っ !!!!!》と思いつつ、ここでばばあを攻撃すると傍から見れば高齢者虐待になるので、あくまでも哀れな旅行者を装って、アホみたいに《どこに座ったらいいんでしょうかねぇ・・・・》と、一芝居うってみる。

 ガラガラのようにみえた車内とはいえ、巻き込まれるのは嫌だけれど、暇つぶしに他人の問題に興味津々な波動が、あちこちから感じられる(爆)。皆、きっと耳をすませて、事のなり行きに関心を寄せているのだな、と感じると、ますます私は面白くなってきた。

 一方、日本語がまったくわからぬフランス人3名は、彼らのボスである私が、何かやっているのだけはわかるので、その後ろで純朴な顔して、列車の通路に整列しているっ(笑)。そして、相変わらず、ばばあは知らん振りを決め込み、靴を脱いでシートの上に座ったままの姿勢を崩そうとすらしてない。

 そんなやり取りを察知したのか、車掌が私達のあいだに割って出てきてくれた。それも穏やかに♪。その直前に、すでに私がわざと恩着せがましく《どうぞ、動かないでこちらで座っていてくださいませ♪。私達は、今のところ空いていると思われる座席に、“ちんまり”と座りますからっ !!!》と、ばあさんらに宣言しておいたところだった。

 で、ばあさんがが《あら、そう?!?!?!、いやあ、ごめんなさいね〜》等と、まったくすまないなんて気持ちもないまま、向こうも一芝居うってきているところに登場の車掌さんっ!!!!!。そんな車掌さんに、ガイジンみたいなウインクをして、《このばあさん達、たまりませんなぁ・・・》みたいな、ジェスチャーをしてみる私。そして、そんな私を見て、ニッコリしてくれた車掌さんっ。

 結果、このやりとりの効果は、20分後くらいにさりげなく現れてきた。車掌は、さりげなく空いている座席を、向かい合わせにして4人座席にしていく。そんな彼の作業をみながら、私は《きっと、これから人が乗って来るんだ・・・》と思っていたのだが、実は、暗黙のうちに私達に《ボクが作った4人座席×4を、君達4人で好きに使ってくれたまえ!》というサインだったらしいことに気がついた。

 ここまで車掌が敢えて日本語を使わず、アクションで私達にモノを伝えてくるタイプだったこともあったゆえ、私じゃなくて夫にジェスチャーで、《この各4人スペースに、僕達一人一人で座っていいですか?》というやり取りをやってもらう。すると、夫のジェスチャーは、車掌にダイレクトに伝わったらしく、彼が即座に満面の笑みで、《どうぞっ♪》という仕草を示して答えてくれた。

 いやあ、それにしても、この車掌のさりげなく美しいアクションに、私を含める総勢4名で感動。こんなことはSNCFではあり得ないっ、と(爆)。この日本独特の《察する》文化、そして、お客様すべてに満足してもらうという姿勢に慣れてない、彼らは痛く感動していた。

 日本に住んでいればそこまで感動しなかったのかもしれないが、しょっちゅう日本に戻っているとはいえ、こういったサービスを目の当たりにすると、私も、本当に嬉しいっ!!!!。時とすれば、うざくもなる《察する文化》だが、やっぱり、このさりげない見守り行為は、他者のあたたかさを感じる瞬間でもあると、ひしひしと思った。

 以後、車掌きってのススメで、各自4人シートでのびのびさせてもらった後、JR紀伊勝浦駅に到着。午後2時ちょっと前だったこともあり、ホテルに行く前に、駅前の寂れかけた商店街の一角にあった食堂で皆でランチ。

 ここでも、皆私任せなので、勝手に《さんま寿司》を注文。フランス人3名はそれを美味しいと思ったかどうかはわからないが、とにかく私はそれを“すんげぇうめぇっ !!!!”と思い、あっと間に食べ尽くしてしまった(汗)。秋といえば、秋刀魚っ!!!!。私の大好物なのだから・・・・・・・・・・・・。

 腹を満たした後は、私を先頭に、皆で、ひたすら港に向かって歩き、ホテル宿泊客専用の船に乗って向かいは、ホテル○島。夫のたっての願いで、温泉施設の充実しているホテルを・・・、ということで、私が選んだのがこのホテル・・・・・。

 このホテルの隣にあるホテル○之島とかもあったが、コストパフォーマンスとアミューズメントパーク的要素を考慮したあげく、私が選んだのはホテル○島だった。ちなみに、以後の私達の行程には、温泉は含まれていない・・・・。それだけに、日本旅行が始めての彼らに、温泉を体験させるために選ばれたホテルに、私達はようやく到着。

 各自部屋に入り、一息ついたあと浴衣に着替え、ロビーで集合。あのダンディーなはずのMGが、間違えて女性ものの浴衣をまとい、それがあまりにも“つんつるてん”で丁稚奉公のガキになっているのがご愛嬌(笑)。とにかく、MGとPDに我が夫3名が、思うままに着込んだ浴衣で現れた瞬間に、ポーズをとってもらい、私はただただ激写っ!!!!!。

 ちなみにこのホテルには、7つの温泉風呂があるので有名。宿泊客は、チェックインと共にホテル内のイラスト温泉マップをもらい、各温泉に幾たびにスタンプを押す、いわゆる《スタンプラリー》を楽しめるようになっている。また、このホテルは巨大ゆえ、各温泉を巡るには、かなり歩かなければいけず、これまた“オリエンテーリング”を楽しんでいるかような醍醐味を味あわせてもらえる。

 ゆえに、温泉初体験&探検気分となれば、同行のフランス人らも楽しめるわけであり・・・・。とはいえ、残念ながら混浴じゃなかったので、温泉スタンプラリーのリーダーは、私ではなく、私の夫。以後は、♂3名での禁断の快楽温泉ツアーになった模様だった・・・・・(笑)。


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