ゼロの視点
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2007年08月01日(水) ちっぽけな粒子

 母方の祖母の咳払いのしかたと、母のソレは、背筋がゾッとするほど、ソックリ。小さい頃、うちにたまに泊まりに来ていた祖母の咳払いの瞬間までを彷彿させるほど、母が同じ咳払いをする。《あれっ?、おばあちゃんまだいたの?。》っと錯覚するほど。

 が・・・・・・・・・、どうも、私もまったく同じ感じで咳払いをするらしいことが発覚。高校時代から我が実家に住み着いていたとも言える友人MF嬢が、《あんまり咳払いが似てたんで、ゼロのお母さんが戻ってきたのかと思ったっ !》と言われ、驚愕・・・・・。

 そして、今年のゴールデン・ウイーク。わが実家に、いつものように半分住みついていたMF嬢が、同時にやってきていた、私のいとこH嬢(私の母の妹の娘)と数日一緒に過ごした時のこと。いつもだったら、昼前くらいにしか起きてこないはずの私の咳払いが、朝早くから聞こえたから、ビックリして飛び起きたら、それは、私じゃなくて、いとこH嬢のソレで、MF嬢が今度は驚愕・・・・・。


《H嬢よ、おまえもかっ ?!》


 あ〜あっ、いとこまで同じだよ・・・、と、思うと同時に、もう理屈を越えた、逃げも隠れもできない《血縁》というものを感じて、泣き笑いしそうになった。もっといいところが似ている等ならいいが、なぜに咳払いなのか?!?!?!?!。

 さて、いとこといえば、先月、父方のいとこES嬢が、お供であるHY嬢と一緒に、日本からパリに遊びに来ていた時のこと。母方からの《恐怖の咳払い連鎖》ほど、強烈で意味不明な類似はないにしても、私とES嬢の食べ方とか、そういった些細なことが、お供HY嬢の目には、ビックリするほど似ていたりして、笑えたとのことだった。

 母方と比較して、父とその兄(ES嬢の父)は、妙に兄弟の仲がこじれたまま、各々が早々と彼岸へ旅立っているので、私もES嬢もよくわからないことがたくさんある。そして、私たちの間で、長いことつきあいもまったくなかった事もあったので、余計、わからないし、影響もされていないものだと思っていたのだが・・・・・。

 そういった事情を超越して、やはりここにも《血縁》というか、説明はできないがどうしても似てきてしまう傾向などが、私とES嬢の間にも存在しているようだ。兄弟姉妹という2等親での類似なら当たり前としても、いとこという4等親での間柄でも、ここまではっきりとわかる類似点がある不思議。

 私の姑、通称《ばばあ》は、自分がいつも中心で、思う通りにすべてを仕切っていたいがゆえに、自分の親族、つまりは自分の妹家族とのつながりを強烈に大切にしている一方、自分の夫の家族とは、表面上の付き合いを保っているゆえ、なかなか、彼らと交流する機会がない。

 それでも、たまに開催される、《夫の父の兄弟の家族》の集いなどに出席すると、夫に雰囲気が似た、彼のいとこ(♂ばかり)が、うじゃうじゃとたくさん登場してきて、おもしろくてしょうがない。

 こうした2等親以上の類似点の発見を楽しんでいるうちに、結局、私たちは、ご先祖さまがあってこそ存在してるんだろうなぁ・・・、と、月並みながらも、普段はあまり意識しない事象に気づかされる。ま、確かに、産んでくれとか、頼んだ覚えはないとはいえ・・・(笑)。

 いずれにせよ、自分の意識する自分を超えて、すでに自分たちが存在させられ、そして存在する。《私》をもてあまし、《私》探しをし、《私》を見つけるたびに高い金を払い、そんな《私》に漬け込んだビジネスが存在し、なかなかスリリングなご時世とはいえ、《私はちっぽけな粒子》と開き直り、植えつけられた《私という呪縛》=エゴイズムから、さっさと脱してしまったほうがいいのだろうと、つくづく思うゼロでした。


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