ゼロの視点
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2004年10月05日(火)

 風邪がぶり返して、相変わらずひきこもり中の私。

 身体が弱ってくると同時に、気温も下がり・・・・。そんな夕方、突然キャベツが食べたくなった。

 キャベツ・・・・、そう、それも長い時間鍋の中でほどよく煮えたモノ・・・・。ああ、食べたい。

 ということで、厚着をして近所の八百屋にキャベツを買いに行く。どうしてもポトフを作らないと、眠れないような気がしたのだ。

 料理といえば、昨日は、たまたま我が家にステーキハッシェというものがあった。これは牛のひき肉を、ハンバーグみたいな形にして売られているモノで、フランスでは非常にポピュラーな加工肉。

 が、これも体力が落ちていると、こんな肉の塊だけを食べたいとは思えない。付け合せに何を凝っても、肉の塊は塊、というわけだ。

 ゆえに、このステーキハッシェをほぐして、ただの牛のひき肉として利用して、何かいいアイデアはないか?、とネット検索。もちろん、買い物などにも行きたくないので、家にとりあえず残っているもので可能なメニュー、というわけだ。

 そして、発見したのが、春雨とたまねぎと牛のひき肉の炒め物、だった。

 さて、レシピを見て、だいたいの調味料の配合などを覚えて、キッチンへ。が、作っている途中で、だんだんと昔、飲み屋で頼んだ小料理などの味が蘇ってきて、検索して発見した料理そのものとは味が異なったような気がしてならない。

 が、自分でいうのもなんだが、美味かった(笑)。

 自分で料理をするようになってどのくらいだろうか?、と考えてみた。よくわからないが、味の決め手というのは、昔、日本で遊び暮らしていた時に、あちこちの店で食べ比べなどもよくしたおかげのような気がしてならない。

 ファーストフード、ファミレス、屋台、にはじまり、自分の金ではとうてい行けないような高級店の味まで、と色々あるが、この食べ比べの経験によって、塩加減、油の使い方などを自分なりにアレンジできるようになったのでは?、と思えてならないことが多々ある。

 本当に仕事が面白くなくて、その憂さを晴らすように、毎日食べ歩き、飲み歩いた成果が、今になって我が家の食卓に生かされてきたと、自分で都合よく解釈しているだけなのかもしれないが・・・・(汗)。

 そして、よく考えると、私は、昼に、自分のためだけに、1人で料理するのが好きだったりする。私にとっては、遊びの一貫。

 で、これが意外にあとになって、フランス人からリクエストが来るような人気メニューの誕生のキッカケになっていることが多い。たいだいが、和洋折衷料理なのだが。

 修理すればいいのに、壊れて放置されたオーブン、そして、4つある電気コンロのうち、2つが壊れたままやはり数年、という我が家のおそまつな台所事情。(こうやって放置したままなのが、我が家の最たる特徴)

 ゆえに、たった2つのコンロと鍋、およびフライパンでどこまでできるか?、という命題のもと、私の遊び半分の発明が、日々行われているわけである。

 一見、いわゆる家庭的じゃない女性でも、男性でもいいが、そういった人間のお宅へお邪魔して、ものすごく“美味しい”ものに出会う時・・・・、こういった瞬間が私は大好きだ。

 ああ、この人、昔も今も、遊んでるなぁ・・・、という感触と同時に、見事にその人なりにアレンジされたオリジナルな味、がそこにある。

 食い意地と、好奇心が融合した、特殊な家庭の味は、本当に素晴らしいと思う今日この頃。

 しかし、だ・・・・、突然人を招くのは好きだけれど、突然に対応できない私、というのもあるわけで、まだまだ、皆様に満足いただける食卓を演出できないのが、心残りであるゼロでした。


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