ゼロの視点
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昼過ぎに起きると、本日のLa Bauleはまれにみる晴天だということに気づく。まるで夏が戻ってきたかのように、気持ちのよい天気だ。
昨晩は、午後からわしらに合流してきたレンヌ在住のS嬢と、T氏とわしの3人で日本語オンリーで午前5時まで話しまくっていたため、思いっきり寝坊。
思い起こせば、この別荘に日本人の友人らを連れてきたこと自体がはじめてこと、と気づく。なかなか楽しい。
庭で、ランチを4人で済ませた後、夫の友人Nも合流して、5人でLe Croisicまでドライブ。そこでNが参加しているブックフェアーを一巡りしたあと、カフェでまったり。
その後再び、La Bauleに戻り、Nとは別れ、夫と私を含める日本人3人で近所のヌーディストビーチへ行くことになった。
真っ裸になっても、充分なほどの陽気なので、これを利用しない手はないっ、というわけだ。
S嬢はまだ真っ裸になる勇気はない、という。で、T氏もしかり。そんな人を前にして、夫は“申し訳ないけれど、僕はビーチについたら真っ裸になっちゃうからねーーー”とあらかじめ宣戦布告。
そうして、しばらくクルマを走らせた後、ヒッソリと隠れた場所にあるヌーディストビーチに到着。
ここには、以前から夫とふたりでよくやって来ていたので、状況はよくわかっている。夫としたら、こんなに天気もいいのに、かわいいねーちゃんが真っ裸でウヨウヨいるようなことを想像していたのだと思うが、現実は厳しい。本日は、オトコ5人に、カップル一組。T氏もなんだか、ガックリきてうなだれている。
それだけ・・・・。
それでも、めげずにさっさと素っ裸になり、砂浜を元気一杯に、まるで森田健作のように走り、海にむかっていく夫。そして、そのまま海に飛び込んでいく。
海に入ったきり、前世はコンブだったんじゃないか?、と思われるほど、荒波にもまれつつ、フーワフワ海面で漂流している夫を見ているうちに、今度はS嬢は水着のまま海に飛び込んでいった。
これを見ているうちに、私も足だけでも海水に突っ込みたくなってきたので、トップレスで海に向かって走り出す。が、やっぱり冷たいので、泳ぐのを断念。
S嬢もわしも、ビーチに戻り、一度も泳ごうとさえしなかったT氏と3人で、砂浜にゴロンと横たわる。
と、そういえば、まわりにいた人間の数が減っているような?!?!?!。
とはいえ、それも気にせず、ボーっとしているところに、海からようやくあがった夫が、妙にニヤニヤ笑いながら私のほうへ向かって走ってくる。
何事か?、と思うと、夫曰く、岩場の影でゲイがフェラチオやっている、ということだった。夫は、泳ぎながら、それを眺めていたらしい。で、面白いから、是非私にも見に行って来い、という。
“よし、ガッテンだ”ということで、さりげないフリしながら岩場に近寄ってみると、私の存在(女性)に気がつき、そのゲイがフェラチオを止めてしまった。
ちぇっ、と思ったが、実はそう思っていたのは、このゲイたちだと思う(笑)。だって、私に邪魔されたわけだから。
さきほど、人数が減ったな・・・、と思ったのは、このゲイたちが岩場に消えていったからだと理解した。
が、途中で行為を止めてしまったフラストレーションが、彼らをより積極的にさせたらしい。最初のうちこそ、おとなしくビーチにお互いはなれて座っていたものの、そのうち、2人一緒になって寝転がりはじめた。
そして、ちょっと私がよそ見している間に、カップルのうちの1人の頭が、寝ている相手の股間付近で、激しい上下運動を始め出す。
おおっ、とうとう、彼らは開き直って、公衆の面前ではじめだしたっ!!。
このゲイカップルと私たちの距離、およそ3メートル。私たちのほかには、ノーマルのカップルもいる。みな、見てみぬふりしながら、さりげなく彼らのことを観察している(笑)。
そのうち、このゲイカップルは騎乗位でもことをやりはじめ、一大スペクタクルな感を呈してきた。
そんな時、メガネをはずしていたS嬢が、下の人はオンナだよね?、などと質問してくる。
確かに下になっている人間は長髪を後ろで一つに縛っている、が、れっきとしたオトコ。
S嬢は、どうして女性が横たわっているのに、もう1人の男が頭をあそこまで上下運動させるのか、よくわからなかった、と言ってくる。
このトボケタ発言に、吹き出して笑いそうになったが、あまり笑ってもよくないように思われたので、必死に笑いをこらえる。
一方、T氏の表情も非常におもしろい。完全にヘテロな彼としては、こういったものは、たまらないらしく、“ひえーーー”と書いてあるかのよう。
夫と私は、カメラで隠し撮り。
それにしても、長いこと続くこの“ゲイ・ショー”。みんなで、そんな簡単にイケナイみたいだね、だの、イカセテあげるのも大変だね、だの、とコメントしながら、観察。
そうして、ようやくゲイカップルの双方が、めでたく“イッタ”ところで、ショー終了。
と同時に、太陽もすっかり雲に隠れ、寒くなったのでわしらも引き上げることにした。
別荘に戻る途中、しきりにこの恐怖体験の感想を語るT氏。
“オトコふたりのセックスなんか、暑苦しいだけ。でも、暑苦しいモノを見ているのに寒くなってくるのが、たまらん!!”
“あんなゴッツイオトコに、がばっと襲われたら、たまらん”
“ゲイじゃなくて、レズだったら楽しかったのに”
と語り、しきりに“あーー怖っ”ばかりを繰り返すT氏に、笑いが止まらなくなってしまったゼロでした。
いずれにせよ、ここには何度も足を運んでるが、ここまで大胆に公衆の面前での行為を見たのは始めてっす。ま、見るだけ見て、あとで警察に通報してもよかったのだけれど、ね(笑)。
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