ゼロの視点
DiaryINDEX|past|will
朝目覚めると、C嬢がすでに朝食を用意しておいてくれた、感動。C嬢は私とはまったく違って、本当に良く出来た日本女性の鏡。見習わなくては・・・・、と思いつつ、出されたものを頬張っている私・・・・(汗)。
彼女もひとりっこなので、最近、色々と日本にいる両親のことについて考えることがあるらしい。幸い、Cの彼であるRは、日本語が強烈にペラペラなので、彼女の両親とも意志の疎通になんら問題がないのだが。
とはいえ、普段はスペインはアンダルシアに住むR&C。そこからC嬢の実家までは直行便もなく、なかなか里帰りは大変らしい。まだ彼女の両親はボケることもなく元気だからいいものの、私の話などを聞いて、しきりと“人事ではない”と言っていた。
R&Cに丁重にお礼を行った後、午前11時までにヨットに戻るようにE船長から言われていたので、それに合わせて港へ急ぐ。
港で少し待つこと5分、Eがゴムボードで私たちを迎えに来る。また、クルージングが始まるのだ。
さて、いよいよ出航しようという時、問題が発生した。わしらのヨットの前に後から停泊していた、初心者風の家族のヨットが邪魔して出航できないのだ。
昨日の朝、彼らにそこに停泊するのは違反だ・・・、と申し出ていたのにもかかわらず、彼らはその意見に耳をかさずヨットを動かそうとはしなかった。
おまけに、わしらのヨットの錨は波にもまれて、岩の下に食い込んでしまっており、前方に進んで食い込んだ錨の位置を変える必要がある。なのに、隣人のヨットがある限りそれができない。
船長Eは、まず素潜りして錨の様子を調べる。その深さ8メートル。それに続いて夫も素潜り。が、急いで潜ってしまったため、途中で耳が痛くなったらしく、無念の表情で海面に上がってくる。
しばらく、こんなことを繰り返しているうちに、誰ともなく、隣人に交渉して別の場所に移動してもらうのが一番ということを言い出した。
まったくもってその通り。
じゃ、誰が交渉するか?。
実は、船長Eは、意外に頑固だったりする(笑)。人に頭下げて頼むぐらいだったら、相手が出航するまで我慢して待ったほうがいいと考えるタイプ。
また、その彼女Mは、それに輪をかけるように頑固&アグレッシブ。もう今まで散々、この迷惑な隣人のことをこき下ろしているから、そんなヤツに頼みたくない、というわけだ。
そこで、私か夫か?、ということになる。こういうことに強いのは、夫。本当に強い、というか、意地だとか見栄などがない。実に、哀れに自分達が動けない理由を話し、あっという間に隣人に船を出させることに成功してしまったのだ(笑)。
その様子を見ていたE&Mは、本当に驚いていた様子だった。また、そんなことで驚くE&Mをみて、私たちが今度は驚いてしまった。いずれにせよ、夫がやらなかったら、私がやってたであろうし。
もじもじしててもしょうがないし、怒りを溜めながら我慢しているのも時間の無駄・・・。となったら、例え調子よくでもいいから、相手のことを責めずに交渉することは必須と思うのだが、これがなかなか彼らには出来ないことだったらしい。
アジア的交渉術とでもいおうか?。時には下手にでたって、別に負けたわけでもないし、自分のやりたいように結果が最終的に得られるのだったら、それでいいじゃないか?、と思うのだが、どうだろう。
その後、無事に出航することが出来たものの、E&Mの娘達がまたまた体調が悪くなったので、今度は同じIles d'Orの中の、もう一つの島、Ile de Porquerollesで停泊。
長いこと泳いだ後、ゴムボートでIle de Porquerolles本土へ。カフェで生ビール飲んでくつろぐ。また、晩飯の材料を大量に買いこんでヨットに戻り、料理。
今晩は波もなく、快適な一夜になりそうだ。
|