ゼロの視点
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2004年07月04日(日) 大家拝見

 5月末からパリにやってきて、しばらく我が夫の家に同居したあと、我が姑殿が所有するワンルームに住んでいたT氏。そんな彼は、とうとう自分の住処を見つけて7月1日からそこに住み始めている。

 高級住宅街にある、彼の新居。これ以外にも、数件の物件を同じような高級住宅街のみに所有する、T氏の大家はかなりの金持ちなのだろうな、と想像できる。

 大家夫婦の夫のほうは、中国に以前住んでいて、中国語も話すという人。そして、ドイツ人の奥方のほうは、大の日本好きということもあり、彼らの物件は日本人だけにしか貸さないようになっているらしい。

 大概の日本人は、きれいに部屋を使用し、家賃の払いもキチンとしているということは、恐らく一番大家側にとっては嬉しい条件だろう。


 さて、夕方T氏から電話があった。どうやら、今晩、T氏の大家の家でアペロがあるらしいから一緒に来る?、ということだった。それまでダラダラしていた私だったが、“金持ちそうなT氏の大家はどんな人か?”という私の好奇心に火をつけたので、さっそく行くことにした。

 急いでメトロに乗ろうとホームへ駆け下りていくと、そこで見知った顔を発見する。それは、夫の友人で、中国語と中国文化の大家のCHだった。なぜか彼とは行く方向が同じだったので、一緒にメトロに乗り、話をしながら道中を楽しんだ。

 そういえば、先日も、メトロに飛び乗ったら、同じ車両に夫の弟が乗っているのをすばやく発見。背後から彼に忍び寄り、ひとしきり彼が驚くのを楽しんだ後、世間話をしたことがあったが、どうも最近、こうして突然見知った顔に出くわすパターンが増えてきているのが笑える。

 さて、T氏とは、とあるメトロ駅のホームで待ち合わせしていたのだが、実はその駅が工事中でメトロは通過してしまうことを知るが、時すでに遅し。もうわしは、メトロの中。

 さて、どうするか・・・・?。

 工事中の駅の一駅前にするか、それとも一駅後にするか・・?。

 
 迷った挙句、一駅後の駅で降りると、ホームの先にT氏を発見。やった、当たったぜっ!!。そして、2人で高級住宅街を抜け、T氏の大家のアパルトマンに到着。想像以上にゴージャスな建物だった。

 そして、T氏の大家のアパルトマン内部に入ると、もっと想像以上にゴージャスだったので、思わず笑ってしまったほど。パリを一望できるテラスから、シャンパングラスを持って、くつろぐ日曜日の夕方。

 T氏の大家は、T氏が写真家と知って、自分の知り合いの日本人写真家を紹介しようと思い、今回のアペロを企画したようだった。そして、そこには、T氏の大家の知人写真家とその彼女で建築家の韓国人女性、そして、T氏、私の日本語を扱う4人+招き人としてのT氏の大家の計5人。

 今回は、T氏の大家の手前もあって、気がつくと皆がフランス語で話している。まだ、フランス語を自由に扱えないT氏も、耳をそばだてて会話の進み具合を追っている、という感じ。

 T氏の大家は、結局何をしている人がわからなかった(笑)。彼曰く、自分の仕事のことは秘密にしておきたいのだという。とはいえ、部屋に飾ってある絵や、本などを糸口に、色々とT氏の大家にさりげなく質問していく私。この人物性格推測ゲームが好きでしょうがない私、という性格をあらためて再認識して、ひとりでニヤニヤしてしまう。

 大家の夫のほうは、パリ、そして奥方のほうは南仏に暮らしているとのこと。夫のほうは、仕事であちこちを飛び回っているので、パリにもあまりいないことが多いらしい。

 離婚までする必要はないが、お互いに別々に楽しもう・・・、という夫婦かな?、などと思わせることがたくさんあった。帰り際、T氏と“結構、大家は遊んでそうだよねっ”とまたまたニタニタしてしまった。

 いずれにせよ、大家が遊んでいるか否かに関わらず、とてもいい人だったので、T氏はラッキーだと思ったゼロでした。


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