ゼロの視点
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2004年06月28日(月) 一難さって、また一難

 夫との格闘技も終わり、やっと落ち着いたきたかな・・・・、と思ったら、日本から電話が入った。

 それは、小学校からの幼なじみM嬢の両親からだった。M嬢の両親からというのは、もちろん母に何かあったわけであり、それだけでも心臓に悪いのだが、
話の内容を聞くと、もっと心臓に悪かった・・・・。

 M嬢の父S氏が、我が母の家の前を夕方通りかかると、なぜか長い梯子がかかっており、その上に目をやると業者のような人間がおり、屋根の上を歩いていたという。

 ちょっとだけ不審に思ったS氏は、さりげなく我が母に世間話を装って梯子の意味を問うてみたら、なんと母がさっき来た訪問業者にのせられて屋根の修理60万円の契約をしてしまったことが発覚。

 母はS氏に“屋根が心配だったので”と言ったらしい。

 S氏は、なんとか母に、“でも、修理はまたゼロちゃんが戻ってきてからでもいいと思う”“そんなに急いでやってもしょうがない”“うちはこの間屋根の簡単な修理したけれど、1万円もかからなかった”等と、やさしくなだめすかし、母がしたという契約書を見させてもらうところまでこぎつけたそうだ。

 そして、機転をきかせたS氏は、そこで業者の名前、住所および電話番号をすべて書きとめ、それを私にしらせてくれたというわけ。

 以前から、この訪問点検詐欺については頭を悩ませていた私。それゆえに、後見人制度を調べに家庭裁判所に母と行ったり、消費生活支援センターに相談に行ったりしたは、ついこの間のこと。相談員にも、くれぐれも簡単にドアを開けないようにさとされていた筈の母だったが、私は先週の金曜日にフランスに戻った週明け一発で、こんなことになったので、私の怒りは尋常ではない。

 その上、怒りの矛先がないのが、もっと救いがない。絶望感に似たものを感じる。

 S氏からは、「おかあさんは、ゼロに怒られる」としきりに言っていたといわれ、くれぐれも母を叱り飛ばさないように・・・・、と念を押されるが、いざ母に電話すると、身体の底から怒りが噴出してきて、母にガミガミと言ってしまう私。

 でも、怒り続けるよりも先にしなければならことがある。それはクーリングオフの作業だ。

 先日訪れた消費者生活支援センターの相談員K嬢に電話することにした。が、時差があるので、私はフランス時間の午前2時まで寝ることは不可能。そして、その時間から色々と手続きを遠隔準備することになる。

 幸い、時間を待ってK嬢に電話すると、私たち親子のことをよく覚えていてくれたようで、色々とクーリングオフの手配をしてくれると申し出てくれた。そして、その旨を次にS氏に電話して、どういうやり方でクーリングオフを母が進めていくか・・・・、という事情を伝ええる。

 明日の火曜日は、母は終日デイサービスセンターへ行っているので、その留守の間に勝手に業者に工事を進められないようにするために、S氏が見回りをしてくれることになった。

 こうして、周囲の方々の援助は確保できたのだが、問題なのは母。どこまで援助を素直に受けて、コトを進められるか?、が大問題。もともと、自分で問題を抱えるタイプゆえ、これが実に難しい。

 母とは何度もこの件で電話したが、私が強烈にエキサイトしてしまい、それにつられるように母の態度もどんどん硬直してくる。そして、実に腹立たしい言葉を吐く、我が母。

“あんたがやってちょうだいよ”
“あんたがいないから、こうなったのよ”
“もう面倒くさいから、60万くらいあげちゃってもいいわ”

等・・・・・。本当に怒りでアタマが爆発しそうな言葉ばかり。60万円もあれば、フランスと日本を5回往復できる金額だというのにっ!!!!。

 母と電話していると、一週間分のエネルギーを使い果たしたような感覚に襲われる。もうグッタリ、だ。これがボケなのか、それとも本来の性格なのか、もうどっちでもいいが、やめてくれ、お願いだから、わけのわからない契約するのはっ!!!!!。

 もともと、しっかりものだった母なのだが、ボケるずうっと前から、つまりは私が小さい頃から、こういった訪問販売にコロッとひっかかるところがあったのを私は嫌でも覚えている。

 また、家が崩れる・・・・、とやたら不安がっているのも知っている。それも大昔から。だから、本当に点検詐欺にひっかかりやすいのだ。また、それだからこそ、日本滞在中に、あれほどドアを開けないために努力してきたのに・・・・、と思うと、極度の不毛感に見舞われる。

 ああ、無事にクーリングオフは済むのだろうか?。

 休めない日々が続いているゼロでした。


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