ゼロの視点
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2004年06月18日(金) じじい

 少し峠は越えたが、私は、とあるじじいに対して、強烈に怒り狂っているし、失望している。


 じじいとは・・・・・・?。

 それは、私の夫だ。

 
 私が昔、突然入院した時、私本人よりもオロオロして、“このまま入院が長引いたら、必ずヤツも隣の病室で寝込んでるなぁ・・・”と思わせてくれたじじいっ。

 着替えを持ってくるのを頼んでも、なぜか持ってくるのはハイヒールだの、セクシーなワンピースだのと、どこか大幅にズレている。おまけに大量に、だった。パジャマはないんか、パジャマはっ!!。

 “いざ、という時こそ頼りにならないのが、僕さっ!!”と楽しそうに、そして無責任に笑っていることの多い夫だったが、本当に今回もそうだった。

 ということで、私がパニクると、それに対抗意識を燃やすかのごとく、“僕はもっとパニくってます”“僕はもっと大変です”シフトになってしまい、問題行動が増えていく。

 じじいとしては、こんなに心配している僕だの、やさしい僕だのと思っているのだろうが、とにかく私が求めていないサービスばかりやるので、その結果喧嘩になるのが常。

 今回の里帰りでは、母のことで毎日フル回転で動く、乃至は考えることが多く、また事態も二転三転するゆえ、夫にいちいち、ジックリと説明するのが困難だった。
 
 だって、さぁ・・・・・、じじいは知っているようで、やっぱり日本のことについての知識は不十分なので。ゆえに、“ゼロの視点”を読んでくれている私も知らない読者のほうが、じじいよりよほど事情に詳しいんだよっ!!、と言うと、またまた逆ギレ。なので、それに反応するように、こっちもムキになって、悔しかったら私のサイトを解読してみろっ、と啖呵を切る・・・・、ああ悪循環。

 でも、毎日“今日はどうだった?。おかあさんは大丈夫?。あとで今日のこと教えて”等とメールしてくる。一方、私にはあーだこーだゆっくりのんびりと、じじいの国の言葉でメールを書いていく気力がない。メール書くんだったら、電話でダイレクトに説明してしまったほうが早い。


 そして、状況を伝えると、じじいは“わかった”と言う。

 えっ?、それだけかい?!、なんかいい提案とかないのかっ、じじいっ?。


 私は知っている・・・・。夫が“わかった”と言う時は、たいてい“わかっていない”ということを。そして、パニクっていて、提案などもでいないことも・・・。

 ここで、私が何か一言余計なことを言うと、今度は“自分の無能を責められている”と思い込み、自己防衛に走り出す夫。その結果喧嘩がまた勃発する。

 夫は会う人、会う人に、“電話で、必ずゼロと険悪になってしまう”と悩みを語り歩いているようだが、じゃあ、険悪にならない方法を模索する気はないのかっ、じじいっ。

 で、いちいち、自分が被害者みたいに悩みを語り歩いているのに、私はまたまたイライラしてくる。そんな時間があるのなら、日本社会を知れっ、介護の実態を調査しろっ、今後の生活について熟考しろっ、と叫びたくさえなってくるのだぞ、じじいっ。

 先日、夫の叔父にあたる産婦人科医Tと話をすることがあったという夫。でアルツハイマーのことについて話したらしいが、なんで産婦人科医がアルツについて知っているのか?。彼の専門は、女性の股間や腹部、そして出産であり、脳じゃないんだよ、脳じゃ・・・・、じじいっ。

 でも、ここで怒りをグッと押さえて夫に、Tとどんな話をしたのか聞いてみたが、夫の応えは次の通りだった。“アルツハイマーは大変だ”。それだけ・・・・・・・・・・。

私「アルツハイマーについて自ら調べたりすることはできないの?」

夫「アルツハイマーについては、僕だってよく知っているんだぞ。」

私「じゃあ、どお知っているの?」

夫「僕のパパがアルツハイマーだったから、たくさん本を持っているんだ」

私「で、あなたの見解と、ヘルプしている立場としてのこれからについてどお思う?」

夫「大変だと思う」


 ええっ、また、それだけかいっ?!?!?!、じじーーーーーいっ。



私「でも、あなたの父親の時は、実際にはあんたのママンが介護してたんでしょ?」

夫「そうだよ。ママンはとっても疲れていた」

私「で、たくさん本を持っているあなたは、結局、本の知識を生かす機会があったの?」

夫「(逆切れしだして)僕はゼロにいつもやさしいじゃないかっ!!!」


 やさしいと思いこんでやることが、必ずしも相手に同じようにやさしいと思わせることが可能だと思っているのか?、じじいっ。


 友人S嬢の夫も、“でも、僕はやさしい”と言うらしい(汗)。で、ある時とても精神的に辛かったS嬢に対して、たいしたヘルプもできずにいた夫ととの間で議論になった時のことを語ってくれた。彼女は夫にきちんと説明するように、クマのぬいぐるみを持ってきて、“やさしいってのは、ただいればいいと解釈するなら、このぬいぐるみのほうがよっぽどやさしい”と自分の夫に言ったらしい。凄いぞ、S嬢っ!!!!!。

 このエピソードは、今でも思い出し笑いしてしまうほど。

 が、私は今笑っている余裕はない・・・・・(汗)。


 女には生理がある。前倒しで次の生理のことを考えたりするのが日常だ。じゃないと、色々と支障がでる。が、こんなことをしなくてよい♂共は、その日限りの思考があるんだなぁ・・・、といやになるほど実感。とはいえ、それができる男性が存在する世の中、なんか変な犬拾っちゃったなぁ・・・、って自己嫌悪のゼロでした。


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