ゼロの視点
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2004年05月12日(水) 困った夫

 日曜日の朝から、夫との喧嘩が続いている。土曜日まで続いたバカンスではそんなこともなく、平和に暮らしていたわしらだったが、パリに戻ってきていきなり、久し振りの喧嘩となった。

 理由は、私からすれば、夫のわがままだ。日曜日の朝からバカンス気分を一変して、早朝から日本へ電話したり、色々と出発までに調べることも多々あったので、それにかかりきりだった私。

 その日、私より遅く起きてきた夫は、いつまで待っても自分をかまってくれない妻にだんだんとイライラしてきたのだと思う。そこに、今度は日本語で電話が入り、夫には宇宙語のようにしか聞こえない日本語で、電話相手と長話。

 さて、我が家のキッチンの水が詰まり始めて早3週間。排水溝に詰まったものを溶かす液体を流し込んでもダメ。ゆえに、今じゃ洗面所で皿洗いをしているのだが、この日は、このことが非常に気になった夫は、妻が電話で長話をしている間、なんとか自分でこれを直してみようとトライしはじめたようだった。

 修理作業の過程において、洗面器が必要になった夫。しかし、洗面器が見当たらないので、電話中の私に突然話しかけてくる。が、私は友人ととても大切で重大な話をしているので、彼に答える余裕はない。そして、彼に後でね・・・、と答えると、また自分を素っ気無く扱ったと早合点した夫は、その場を立ち去る時に“無駄話ばかりしやがって”と捨て台詞。

 余裕がない私とはいえ、こういう言葉はスポンと耳に入ってくる。で、もちろんカチンときたっ。それでも、用件が残っていたので、まだまだ電話を続け、ようやく終わった頃、訳のわからん作業を風呂場で続けている夫の背中に向かって、

「さっきの、無駄話云々ってどういうこと?」と聞くと、興奮した夫が

「僕は朝から一生懸命働いているのに、そんなことも気にせず長電話しているなんて信じられない」とほざく。

 喧嘩のゴングがなるには数秒もかからなかった。

「日本語だったからどんな話をしていたかわからなかったんでしょ?。だからもっと真面目に日本語勉強するか、じゃなかったら、わたしの電話が終わるまでまって、どんな話してたの?と聞いたうえで、ぶちきれるなりなんありすればいいじゃないっ。」

 ある意味正論をぶつけられてしまった夫は、折れるに折れなくなって逆ギレ。

夫「キッチンのパイプが詰まっているのに、平気で電話しているやつが信じられない」

私「そんなの3週間前からそうだし、そのたびに私は色々トライしているわよ」

夫「そんなの口だけだ」

私「でも、私はアンタみたいに、たった一度修理作業しただけで威張れるような能天気で自分勝手な性格じゃないから、いちいちいわないだけよっ」

夫「なんだとっ」

私「アンタが会社から帰ってきたところを捕まえて、毎日のように、今日はどんなにパイプの水通りをよくするために頑張ったか?、なんて延々と私に訴えられたら、アンタも鬱陶しいでしょ!!」

夫「うるさい」(←もうわけがわからない応答しかできなくなってきている)

私「自分を見て、自分を構って、頑張っている自分を励ましてって、これじゃまるで子供じゃん。もうちょっと相手のことも考えることができないの、いい年して、さ。」

夫「いい年して、ていったなっ!!」

私「日本にいるわしの母がボケはじめてるかもしれないって言ってあったわよね。それに関して、出発前に色々やることがたくさんあるってことも、すでに言ってあったわよねぇ。」

夫「だからどうした」

私「でね。もし本当に激しくボケちゃったりしたら、私は当分日本へ行ってしまうだろうし、そうなったら、水道が云々で八つ当たりしようと思っても、あんたの隣には誰もいないの。」

夫「・・・・・・」

私「でも、今のうちから色々と手を打っておけば、それを極力避けることもできるわけ。そんな将来を見据えたことをやっているのに対して、たった一回水道修理に取り掛かっただけで、完全に修理もできないやつが、子供みたいに荒れていると、私はなんのために、色々と頭をひねっているかがよくわからんっ!!」

夫「俺が悪いのかっ!!」

私「ばーか」

 

 とはいえ、本当にやることが山積みだったので、夫と喧嘩していること自体時間の無駄だと思われたので、さっさと自分のことに専念することを再開。おまけに、喧嘩はしたものの、それを延々と引きずることもせずに、あとは普通に振舞っていた。
 
 が、きっとこれもおもしろくなかったのだと思う、お・や・じ。こっちが前向きに何かをやっていると、それをぶち壊すような発言を日曜日から繰り返している。

 そして、とうとう出発前夜の今夜、売られた喧嘩を本格的に買ってやった。出発前夜まで喧嘩を打ってくる夫の神経がわからん。「喧嘩でもなんでもいいから、構ってほしーーんだろ、きさま、というと思ったとおり逆ギレする夫。

 ここにまで及んで、まだ私のほうが悪いだの、傷ついただのと被害者の席に座ったまま言い続ける夫に対して、絶対今回は、自分の非を認めさせてやると意地になる私。

 明日は、空港まで送りに来るといっていた夫に、来なくていいと伝え、今晩が2人の最後。明日の朝も、一緒に起きるつもりはないので、ここでさよならを伝える。おまけに、日本ではやることがたくさんあるので、連絡もほとんどしないし、滞在期間が延びても、それに対して相談するつもりもないと伝える。

 荷造りする時間まで、喧嘩を売ってきた夫が、どこまで自分を悔い改められるのか?、見ものだ。

 夫は、そのまま折れるきっかけを再び失い、床についた。私は朝の5時過ぎまで準備。あー、疲れた。

 

 


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