ゼロの視点
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2004年04月19日(月) ばばあ2

 昨日の一件から、メラメラと怒りに燃えすぎて、結局午前6時過ぎまで眠れなかった私。

 一方、夫のほうは、ばばあとのディナーは、大喧嘩で終わったらしい(笑)。先日、夫がばばあと一緒だった時、たくさんの男友達からかわるがわる夫の携帯電話に連絡があり、それを目撃したばばあは、なんと夫に

「あんた、絶対にホモセクシャルよっ。ああ、どうしましょう、一家の恥だわ・・・。私は死んでも死にきれないのよ・・・、ああ、なんて不幸なママンなんでしょうっ。先祖様に顔向けもできないっ。」

とお得意の悲劇のヒロイン茶番劇をはじめ、夫を怒涛の如く怒らせたとのこと。男友達から電話があるだけで、ホモセクシャルにされてしまった夫、というのに、プッと噴出しそうになった。

 それにしても、スゴイ妄想。さすがばばあ、だ。妙な疑惑をかけられ、怒り狂った夫も、激しい睡眠不足。が、キミには今は同情したくない。

 そんなわけで、私だけでなく、息子も怒りの極地の送り込んだばばあ。しかし、今晩は、夫の従弟のような存在のM宅にて、わし、夫、ばばあがディナーに招待されているゆえ、出かけなくてはならない。

 M宅の最寄のメトロで降り、ホームを歩いていると、一人のホームレスが気持ちよさそうに寝ていた。そんな彼の姿に魅入られるように、脇見をして歩いていると、突然、同じように脇見をした無作法なヤロウが私の前を横切った。

 なんだ、このジジイっ、と思ってスゴイ目つきで睨み返したら(なんせ昨日から怒り狂っているので)、なんとそれはわしの夫だった・・・・(汗)。夫は、まだわしに気付かず、ホームレスの隣で、スーパーのビニール袋をガサガサやって、探し物中。

 昨日から、夫にも怒り狂っている私だったが、とりあえず、声をかけてみた。すると、ヤロウもビックリ。ヤロウ曰く、“ボクが歩いているのに、よけようともしない嫌な人間がいるな・・・、と思ったら、ゼロだったんだね・・・”だとさ。

 バッタリ出会ってしまったので、そのまま一緒にM宅ヘ向かう。彼女のアパルトマンの入口に到着すると、そこで、今度はバッタリばばあと出会った。何故、待ち合わせもしないのに、こうも出会ってしまうのか・・・。

 ゆえに、3人で妙に硬直したままエレベーターに乗り込んで、M宅ヘ入場。

 さすがに、M宅へ入った後は、何事もなかったように振舞う3人。しかし、わしは、決してばばあと目を合わせないし、呼ばれても、4、5度目に返事するようにしていた(要するに聞こえないフリ)。

 こんな始まりだったが、ディナー自体は非常に楽しかった。

 そして、帰り道、まずばばあのワンルームにお供する。昨日は、もうすぐ81歳になるから、夜は怖くて歩けないなどとほざいていたばばあだが、本日はもう午前0時すぎ。ほうら、やっぱり、いつものように茶番劇ばばあ性を発揮。それに気付くと同時に、またムカムカしてきた。

 「あなた達に送ってもらわないと、危険だから」などという理由でのお供なのだが、わざと足が痛いフリして、ゆっくり歩くばばあ。早くしないと、わしらのメトロがなくなるというのに、“ああ、やっぱりパリは素敵だわ”等とひとりで舞い上がって、なかなか進もうとしない。

 おまけに、“なんて素晴らしいディナーだったのでしょう”と一人だけごきげん。


 そりゃそうだ、ばばあっ。自分の思う通りに、わしらを個別で怒らせることに成功して、嫌でも関心を自分に向けることにも成功して、今じゃ、“なんでみんな疲れたような顔をしているのかしらっ”とおとぼけ攻撃。本当にどこまでも嫌なばばあだ。

 いつもそうなのだ、ばばあは・・・・。散々嫌な目に他人を巻き込んでおいて、翌日には女神のようになる。いい加減このワンパターンには飽き飽きだっ。嫌な目に合わさずに、女神でいてくれるならどんなにいいことかっ・・・・。くだらん。


 何が一番腹が立つか、といえば、ばばあの茶番劇にまんまと嵌められて、怒り狂ってしまった自分自身。エネルギーの無駄遣いだし、これぞばばあの求めるものだからだ。そして、ばばあのせいで、夫婦喧嘩にもなるし、もう、たまらん。ばばあさへ、TGVに乗って、レンヌからパリに来なければ、穏やかな日々だったのだ・・・・・・・・。

 ばばあを部屋に送り込んだ後のメトロの中で、またまた夫婦喧嘩になりそうになったが、危うく回避。夫と2人で、今後はいかにばばあの茶番劇に巻き込まれないようにするか、という前向きな話し合いになって、なんとか今晩は平和な夜が獲得できそうなゼロでした。



 もう、ばばあの思う通りにはさせないぜ!!。

 


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