ゼロの視点
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2004年03月10日(水) フランス西部旅行パート5

 朝食の後、またまたPの案内で近所を散歩。

 Pのペンションの周りには、羊だの、牛だの、馬だの・・・、と人間より動物のほうが多い。少し歩けば、池で気持ちよさそうに泳ぐアヒルもいる。

 草むらを歩いていると、Pが“羊の糞に気をつけて歩いてね”と言ってくる。なるほど・・・・、羊の糞ね・・・・、パリじゃ、犬の糞に注意して歩かにゃならんのに、所変えれば、糞をする動物が変わる・・・・というわけか・・。

 無限に広がるかのように見える緑の大地に、清んだ空気、時間がゆっくりと進んでいくのを感じる。


 田舎暮らしをしているPを見ていると、毎日の生活に日曜大工技術が欠かせないことを痛感する。なんでもかんでも、Pは自分で修理したり、作ったりするし、またそれ以上になんでもできる助っ人などもいる。

 こんなところに、もしわしらが引越してきたら?!?!?!、などと考えるとゾッとする。必要に迫られてもしかしたら日曜大工ができるようになるのかもしれないが、それでも、我が夫がソレをしている姿がまったく想像できない。私自身もしかり。

 ゆえに、恐らく、あらゆるものが修繕されぬまま、不自由な暮らしをしている自分達が手に取るように想像できてしまい、背筋がゾクゾクしてくるのだ。というわけで、やはり身の丈を考慮して、田舎暮らし体験はバカンスだけで充分なのだと妙に納得。


 本日は移動日。なるべく早く出発して、のんびりとドライブしながら次の目的地へ行きたかったのだが、やはりダラダラしてしまったので、慌てて身支度して、Pに丁重にお礼をのべて、出発するのがやっと・・・(涙)。

 田舎道ののどかな景観を楽しむこともなく、クルマをすっ飛ばし、アンジェ近くのMurs-Erignéへ。

 ここには、夫のいとこFが、自宅を改築して営んでいるペンションがあり、そこで私たちは2泊する予定。夫のいとこといっても、夫の父方の祖父の弟の娘であり、夫とはかなり歳が離れている。小規模な城のような彼女の家には、よく整備されたフランス式庭園がよく似合っている。

 今回の旅の目的は、ここを訪れることだった。閑散期&週の半ばということで、客室が塞がらない時を狙ってやってきた私たち。Fが私たちのためにとっておいてくれた部屋は、結構ゴージャス。“ヨーロッパの香り漂うプチホテル”等と、日本の雑誌が特集を組んで、Fの部屋の写真を載せたら、ロマンチックな雰囲気が好きな日本人観光客が飛びつきそうな物件ともいえる。

 夫は、宿に到着すると、必ず自分の荷物の荷解きをしないと気がすまない性格。洋服はクローーゼットの中、本は自分の枕の横、もしかしたら食べるかもしれないお菓子類は机の上、シャンプー類などは洗面台にベタベタを並べていく・・・・。

 毎回思うのだが、彼のこういった行為をみていると、犬のマーキングと比較しないではいられない。自分のテリトリーとして作り変えないと気がすまないらしい。

 夫はたかが一泊でも、こういった行為をするのだが、私の理解を超えている。必要なものだけスーツケースから取り出すだけでもいいのでは?!?!?!、と思うのだが・・・・。こうやってすべての自分の荷物を部屋中に広げるから、出発する時に引越し作業のようになり、毎度毎度、膨大な時間がかかるというのに・・・・。

 さて、明日はこの旅の本当の目的・・・・・・・・。さて、どんなことになるだろうか!?!?!


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