ゼロの視点
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2004年03月06日(土) フランス西部旅行パート1

 旅行初日。

 はじめは、パリでレンタカーでも借りて旅行しようと思っていたが、まずレンヌの姑宅へ行って、そこで姑のクルマを借りたほうが安上がりになることに気付き、予定変更。

 また、昨晩午前5時過ぎまでパーティーで騒いでいたゆえに、予定時間に起床ができず、TGVの時間も急遽変更。気がつくと、必ず出発間際になってTGVの時間を変更しているような気がする。

 突然の時間変更に、姑が怒り狂っているが、毎度のことなので無視。いずれにしても、姑は午後、2件の葬式を掛け持ちしているので、忙しいのだ。ちなみに、歳をとると、冠婚葬祭と呼ばれる行事のうち、“葬”ばかりになって鬱になると姑はぼやいている。

 午後6時半頃にレンヌ入りして、今晩のディナーの手伝い。姑が近所の人を招いてのディナーに、かなりの力を注いで準備しているゆえ、手伝うフリぐらいはしないと・・・・、というわけだ。

 近所の人といえど、それは姑の人選。なので、あまり馬鹿馬鹿しい、乃至は、挑発的な発言は極力控えなくてはならない。そして、ディナーの前から、姑は自分の息子のことをおびえている。なぜなら、姑の息子、つまりはわしの夫は、姑が真面目になればなるほど、その隣でそれをぶち壊すようなことや発言を繰り返すからだ。

 予定時間ピッタリに、まず元陸軍大佐F(定年退職)とその妻Nがやってきた。Nは、一人暮らしをしている姑を、いつも気にかけてくれている人物ゆえ、わしら夫婦としても、ここでこのディナーをぶち壊すわけにはいかない。ゆえに、私からも今回は細心の注意を払うよう、夫にお願いする。

 その後、30代後半の医師夫婦S&Fがやってきて、アペリティフ。ああ、きっとS&Fとは、姑抜きの状況で知り合っていれば、いろいろと際どい話をしたりして楽しめたのだろうな・・・、と思いながら、ミュスカデを飲む。

 さて、姑の最もお気に入りである、元陸軍大佐夫人Nは、息子をポリテクニシャンにさせることにも成功し、孫にも恵まれ、現在はボランティアとして、あちこちで"catéchiste(キリスト教理を教える先生)"として活躍している。
 
 ま、夫も軍人ゆえ、どう考えても政治思想的には“右”なのは火を見るより明らかだが、ほとんど極右思考のカテゴリーなのだと思われるN。おまけにバリバリカトリック・ブルジョワ。そりゃあ、姑と気が合うはずだ。

 当初は、ひどくお堅いディナーで、退屈になって、私自身おかしなことを口走りそうになるのでは?、と自信がなかったが、逆に、こういった人種の会話などを聞いているうちに妙に新鮮に思えてきたので、楽しくなってきた私だった。

 パリではないフランスの地方都市に生息するカトリック・ブルジョワの生態。これは本当に興味深い。日々、テレビや新聞で見聞するパリを中心とする事件などに過剰反応することが多い彼女ら。

 彼女らの話を聞いているうちに、機会があったら、彼女らとパリのバルベス界隈巡礼ツアーをやってみたいっ、と強く思ったゼロでした。私にとっては、放送禁止用語をごまんと学べる機会でもあるので・・・。


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