ゼロの視点
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2003年12月16日(火) 姑と母

 母は、すこぶる元気、そして明るい。先週の火曜日は、彼女の夜間譫妄で絶望的になっていた状況を考えると、ほとんど奇跡だ。レイキが効いたのか?。

 せっかく母がクリスマス・シーズンにパリにやってきているのだからと、シャンゼリゼ大通りのイリュミネーションを見学しながら、夕方からのんびり散歩。

 先週末、レンヌにいる姑に会いに行く旅行を、母の状況も考えてキャンセルした私達だったが、すべての事情をよく理解してくれた姑が、今晩、母に会いにパリにやって来る。

 夫がモンパルナス駅に迎えに行くとはきいていたが、時計をみると、シャンゼリゼから、気分転換に充分にモンパルナスに向かえることに気付いた私は、姑を驚かせる意味も含めて、そちらに向かうことにした。

 早めにモンパルナス駅に到着してしまった私と母は、腹が減ったので、近くのレストランに入る。たまたま入ったレストランだったが、雰囲気がよくて、前菜にスープ、そのあとにメインなどついつい調子に乗って注文してしまったため、肝心の姑が駅に到着するはずの午後8時40分には、ホームに迎えにいけなくなってしまった(汗)。

 慌てて、夫の携帯に電話して、事情を説明して、夫が姑ととりあえず合流して、そのまま私達のいるレストランにくることになった。時間に余裕のできたわたしたちは、飲んだり食ったり楽しんだ。

 ほとんど食べ終わって、やっと一息いれたころ、夫と姑がレストランに入ってきた。黒いコートに、ベージュのマフラー、頭には毛皮の帽子をおしゃれにかぶった、とても80歳と半年とは思えぬおしゃれっぷりと、元気さ。

 こうして、姑と母の初対面は、急遽レストランで行われ、私達の想像以上に愉快でいい雰囲気で展開していき、4人で笑いっぱなしになった。母は母で、日本の自分の家に娘の夫としてやってくる彼か、または今回、色々と親切にしてくれた大人の彼という側面しか見てなかったのだが、“ママン”という存在の前では、いくつになろうとも“ちいさなボク”になってしまう夫の姿を見て、腹をかかえて笑っていた。

 レストランを出て、バス亭に向かう途中は、母と姑が仲良く腕組んで歩いている・・・・。私にとっても、夫にとっても、奇妙な光景だった。


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