生まれ変わるなら 生きてるうちですか? (桜島ライブ1) |
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2004年08月23日(月)
『生まれ変わるなら 生きてるうちですか?』−桜島ライブ1 text 桜島”オール”内藤
2004年8月21日の桜島、忘れられない場所、時間、記憶・・・
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8月23日午後11時。 今、僕は東京の自宅でパソコンに向かっています。 先ほど、鹿児島から東京へ、そして自宅へと戻ってきたところです。
始まり、そして終わった桜島オールナイトライブ。 今だ、自分の中ではこのイベントを消化しきれていない気がします。 いろんなことが、この2日間にはあり過ぎて・・・ 無我夢中でたどり着き、 無我夢中で憤り、耐え、叫び、歌いました。
今回の桜島ライブは、 たぶん掲示板を見たら、喜怒哀楽、これでもか、 と議論百出、書いてあることと思います。 75000人が、75000とおりの、喜怒哀楽を感じていると思うから。 ちょっと、そういうのは見るのを我慢して、 この桜島回想記を書いてみようと思います。
なぜならば、このイベントには、 僕がこれまで足を運んだことがあるイベントとは、 まったく異なる点、明かに異なる点がひとつあったから。
それは、 『自分』のイベント だったということ。
『自分』、『自分』、『自分』でした。 今、僕もいろんな思いが交錯しているのですが、 確かなことは、自分のイベントだった、ということ。 75000人が参加しているイベントでこう言うのも変ですが、 この桜島ライブが何かと言ったら、それしかない。
僕はイベントに行くのが趣味というくらいの男で、 ほんとうに、何百というイベントに足を運んでいます。 それらの多くはコンサートなのですが、 お金を払って、チケットを買って、 会場に足を運び、何時間かのショーを楽しみます。 それでひとときの愉しみを得て、家に帰る。
趣味なのですから、それでいいのですが、 あくまでも『与えられる楽しみ』です。 自分でつかみとるものではなく、 与えられるエンターテインメント。 それをお金を出して買っている。
ある意味、商品を買っているようなものなので、 構成が悪かったり、レベルが思ったほどでなければ、 なんだよと文句も言いますし、 いいライブであれば、最高だった!と誉める。 楽しかった、楽しくなかった、それが全て。
剛のライブでも、それは同じことだったと思います。 ステージでは、剛が趣向を凝らしたパフォーマンスを見せる。 僕らは、「つよしーっ!」と叫んだり、 お決まりの曲では拳を振り上げたりはしますが、 そういうものはあくまで、演出というもので言い表せる、 アーティストと観客のやり取りに過ぎない。 極論してしまうとそういうことで、やはりこれも、 面白かった、面白くなかった、という世界の話でした。
しかし、今回の桜島ライブは、 趣味として観ている気はまったくしなかった。 パフォーマンスを楽しみに来たという気はまったくしなかった。 演出に参加している気はまったくしなかった。
それは面白いかどうかというものじゃない。 運営がどうのこうのというものじゃない。 演出がどうのこうのというものじゃない。 マナーがどうのこうのというものじゃない。
いろんなことがあって、 怒ったり、ときにはキレそうになったり、 興奮したり、ほろっときたり、 呆然としたり、安堵したり、 まだまだ!と思ったり、 もうダメだ!と思ったり・・・ とてもじゃないが、この混沌とした思いを、 文章にする力はないけれど、 ところどころに矛盾があるかもしれないけれど、 なんとか、できる範囲で、 忘れないうちに書いておきたいと思います。 「桜島に行こう!」日記を完結させようと思います。
とにかく、 言いたいことのひとつは、
『自分』のイベントだった、ということ。 ただの傍観者ではなく、全力を尽くしたということ。
そして、もうひとつは、
このイベントに参加できて、 ほんとうに、ほんとうに、 しあわせでした。 年をとってボケたとしても、 この日のことは、 きっと忘れない。
これが、偽らざる、今の気持ち。
次回から、僕の見てきたこと、 感じてきたことをすべて書きます。
ライブ前日、初上陸した桜島、 まだ完売前のツアーグッズ販売所、 音だけ聞けたリハーサル、 当日午後のどしゃ降りの雨、 フェリーに乗る前の大行列、 1時間半足止めを食ったグラウンド、 3時間かけてたどりついた会場、 身が震えた75000人の大観衆と 巨大な要塞のようなステージセット、 ブロックから溢れた観客たち、 開演から演奏開始まで20分を要したオープニング、 ライブの演出の枠をはるかに超えた 10分にも及ぶ豪華な打ち上げ花火、 ハーレーでKブロック通路から登場した剛、 ZEPPと同じ一曲目『勇気の花』、 ほろっときた『逆流』と 思いのほか早かった『とんぼ』と『勇次』、 トイレまで往復30分の休憩時間、 前方ブロックに侵入する一部の後部ブロックの観客、 剛コールに迎えられることなく再登場する剛、 ゼップで聴けなかった『スタンス』『こおろぎの唄』、 ゼップでやったけど演奏されなかった 『碑』『愛してるのに』『Hold Your Last Chance』、 帰りの混雑を心配し、第2部終了後にブロックを離れた観客、 剛の声がつらくなっていた第3部、 空が白々してきた中での轟音『桜島』、 『何の矛盾もない』を苦心の表情で歌い 期待に応えてラストに持ってきた『Captain of the Ship』、 晴れた空に山頂から顔を見せた朝日、 炎天下に一向に進まない退場の列、 何度かやってきた救急車、 ライブ終了後4時間続いたフェリー待ちの列、 足を引きずりたどり着いたホテル、 何リットルもの汗を吸い込んだTシャツと 12時間に渡り、始終汗をぬぐった ツアーグッズのマフラータオル・・・
濃密な、濃密な、あの日あのときのすべてを、 『自分』のイベントなので、 思う存分、個人的に・・・
続く
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