2007年09月11日(火) |
本「アイドルにっぽん」とドラマ |
本「アイドルにっぽん」とドラマ「花ざかりの君たちへ・・」
中森明夫 新潮社 新潮社 2007年
この人の文で一番読んだと思える著者の文章は「SPA!」という雑誌のその時話題の女性について書いたコラムだと思う。 常に、スラスラと頭に入ってくる文章で、面白いことを書くな〜と楽しみにしていたし、 自分の好きなタレントさんなら更にどうかかれているのか?と興味津々だった。
そして1冊の本になってもそれは変わらない。 中でも、「王子たちへの手紙」がインパクト高い。 男性について書いている文章を読んだのはこれが初めてかもしれないのですが 小沢健二とある事件の加害者について書かれた頁が興味深かった。 ピッタリの人物やエピソードを盛り込んでいるんだもん。ペダンチックだからこそ面白い。
小沢健二に、熱意は届いたのか?否・・だったんだろうな。 でも、反論できる場も理由もないのかもね。 (私は微妙に世代がズレていて、小沢何某の活躍をほとんど知らないのですが)
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あらゆる女性タレントについて、その時代を反映し、象徴的にしてしまう文章。 こんな技術を持つライターをほかに知らない。独占状態なのかな。私が知らないだけか。 それと同時に、ふと思ったのは、女性が男性タレントをこんな風に表現することもあるのかな。 誰もが知ってる、本当に時代を象徴するようなタレントだけでなく、今はもう誰も知らないみたいな人とか。
それとともに思うのは、この夏「花ざかりの君たちへ イケメンパラダイス」というドラマのこと。 ついにここまで来たのか〜と思う。
過去に、過去の男女の立場が逆転したドラマはいくつも出てきたけど、 (年下の子を囲う(?)、年下の子が仕事のできる女性にアプローチなど、それにしても漫画が先導してきたね) 「花ざかり・・」は全然違う・・と思う。
健気な女の子が男装してまで好きな人を追って、というのはものすごく古典の香りなのだけど。 毎回、これでもか、これでもか!とイケメンと呼ばれる男性タレントが、脱いだり、コスプレしたりという有様。 それは、私が勘違いしてないなら 「水戸黄門」のお銀とか「湯けむり殺人旅行」2hドラマの温泉の女の子たちなのよね?? (ついでに「山田太郎物語」でも主役の子はチャイナドレスとかメイド姿を披露している。) 女の子というか女性のニーズに答えているってことなのでしょうか?どうなの?
イケメン、コスプレ、お銀(!)でありながら、さらにこれは男装物でもあるので、倒錯的嗜好もありなのです。 それなのに古典的な少女マンガ的恋愛。 すごいな〜〜〜〜一部の人が買う漫画の範囲ではないのですよ。公共の電波で、21時台に放送するんですよ。
私は純粋にこのドラマの面白さを楽しむことはできなかったけど、そういった意味でこのドラマは注目してしまった。 イケメンをじゃんじゃん出せ!というコンセプトもここまでしたら天晴れかもしれない。(本当にイケメンかどうかは別問題で)
1人の男性を2人の女性が争うなどの三角関係から、せいぜい2人の二枚目俳優を主役に添えたくらいで止まってたイメージですが 「ウォーターボーイズ」でいけるかも?と足を踏み入れ、「花より男子」で味を占めたのかもしれません。 (ドラマの歴史を紐解いたわけではないのでイメージです。すみません)
でも、実は朝の特撮番組ではとっくの昔からやっていたんですよね。(特撮番組の方が進んでた!でも企画意図からして 恋愛重視はないからね。) この勢いでいくと、BLもそのうちやってしまうんじゃないかな・・と心配です。ええ、本当に。
話はそれたのですが、星幾多と出現するイケメンを女性ライターがどこかで書いているのでしょうか?
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