非日常かもしれない日々
この日記は2002.8.2に書きました
この日は朝からラストまで通し。
休憩は取ったものの、またぶっ続け
19時半にお客様を見送った後、フロントからコール
「予約が入っているのですが、まだお客様が来ていないの、もうちょっと待ってください」
嫌だなと思った。
日曜日の19時半に毎週、来店されるお客様がいる。
40代の人でいつも
「1度でいいからデートして欲しい」とか
「樹杏ちゃんを好きなんだ」
って口説いてくる。
しかも目が「マジ」だから憂鬱・・・
毎週、来てくれるのはありがたいのですが・・・
「お客様の名前は?」ってフロントに聞いたら
「○○様です」
良かった・・・その人の名前じゃなかった・・・
5分程、遅れて来店してきたのはそう・・彼だった。
「また来ちゃったよ〜!」
「良かった〜〜来てくれたのがあなたで・・」
「何で?」
「あのね〜」って言いながら、まだ会うのが2度目の彼にしなだれかかり
例の憂鬱な客の話をする。
「そりゃあ嫌だねえ」
「いろんな客来るでしょ?変なの来るでしょ?」
しばし「変な客」の話で私たちはゲラゲラ笑う。
風俗嬢の友達が多い彼の話は
あたしですら耳を疑うような話だった。
彼はシャワー後も自分で体を拭くし
自分で服も脱ぐ。
「そんな事は自分で出来るから」って言いながら・・
帰り際に
「俺、本当にまた来ちゃったよ。先週に来たばっかりなのに」
「また来るとは思わなかったよ」
「何で?また来るって言ったじゃん」
「また来るよって人に限って来ないのよね」
「変なの。俺はまた来ようと思わないと、そんな事は言わないよ」
「へぇ〜。もしかしてB型?」
「そう。何でわかる?」
「B型ってそうだから。あたしもB型」
「大体さ、俺が同じ女の子を指名するのは初めてなんだよ。いつも1回で終わるんだ」
「何か君にはまったよ・・面白いんだもん」
風俗嬢にとって
「面白い子」なんて誉め言葉じゃないけどなあ・・・
「来週からあたし、サンタの格好するんだ」
「マジ?じゃあ見に来るよ」
そう言葉を残して彼は帰って行った。
Arranged +
Written by 樹杏(じゅあん)