英国留学生活

2002年06月29日(土) ビザの更新


ビザが6月末で切れるので、延長の為に一度パリに出た。結果からいうと、
観光ビザに「STS(Short Term Student)」の注意書きが付いたものしかもらえなかった。
矢張りユーロスターではいけないのかもしれない。私の友人はちゃんと延長できたと言っていたけど。
きちんと、大学院からの書類やSOASの卒業証明、銀行の残高証明書をそろえていたのだが、
その前にプリ・セッショナルの短期コースに行くから、その分のビザしか出せないと言う。
書類に不備でもあるのかと聞くと、それを持ってホーム・オフィスに行けば一年分のビザが出るから、
大丈夫だよ、と言う。それじゃあ、今おくれ。と思う。
新学期は何かと登録が多いので、パスポートは手元に置いておきたいのだが、ホーム・オフィスに送ると
2ヶ月以上帰ってこないと言うのだ。だからわざわざ、海外に出たのに。(電車で3時間だが)
そして、動揺して係官と話しているうちに出国ゲートが閉まってしまった。なんてことだ・・・。
でも、それはすぐに次の列車に振り替えてもらえたけど。
ロンドンからパリに行くのは、全く何にも審査がなかった、出国も入国も。
パリの駅では、検札さえなかった。ヨーロッパの犯罪者は国外逃亡が容易なのでは?と思った。

パリの駅に到着してすぐに、地下鉄の切符を買っていると、少年たちの一団がうろうろしていた。
怪しいな、と思って荷物を抱えなおして切符を買い、自動改札を通ろうとすると、
改札の前で地図を広げていた白人女性の二人のうちの一人の背後から、少年が一人、
本の下に何かを隠しながら遠ざかっている。よく見ると彼女のリュックのファスナーは空いている。
その女性に近づくと少年たちはそそくさと逃げていった。
大声で呼び止めればよかったのかもしれないけど・・・。
一応、手遅れとは思いつつもその人にファスナーがあいていることと少年が、
何かとったかもしれないと告げる。やはり、財布がなくなっていた。
おそらく彼女たちもユーロスターでついたばかりだろうから、とても気の毒だけど
大きなリュックを背負ってその外ポケットに、財布を入れとくのはやはり無用心だと思う。
なんとなく旅の出だしからいやな気分に。ロンドン以上に治安が悪いのだろうか?
メトロはなんとなくアンダーグラウンドよりも柄が悪い印象を受けた。

オペラ座の近くのホテルにチェックイン。ここからなら、ある程度いろいろなところに歩いていけるから。
それと、「オペラ座の怪人」が好きな為にパレ・ガルニエの近くと言うだけでなんとなく嬉しい。
でも、中心地とはいえ、大通りに面しているような高級ホテルではなくて、
地元民が来るようなレストラン街の一角という雰囲気にある、ビジネスホテルに近い。
インターネットでパフォーマンスを調べていたので、この日は何もないのは判っていたけど、
一応中に入ってみる。何年か前に友人ときた時には、衣装展を見た。大階段やガラス張りの廊下に
シェヘラザードやシルフィード(だったと思う)の衣装を纏った黒いマネキンが置かれていると、
鏡張りの回転扉(実際にある)からファントムが現れそうな気分になる。
地下のカフェのチョコレートケーキもおいしかった。
今年改装工事が終了したばかりで、屋根の上の彫像も綺羅綺羅しい。
いつかここで、オペラかバレエが見てみたい。ああ、パトリック・デュポンが全盛期の頃に観たかったなあ。

近所のオイスターバーで、牡蠣などの貝の盛り合わせとシードルで食事して、
オペラ大通りと、リュクサンブール公園をぶらぶらして、この日は終わり。
魚介がおいしいと、とても嬉しい。


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