2002年06月26日(水)
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final exam |
今日、ヨーロピアンの試験が終了した。 これで全ての試験が終了。明日は、Final Partyだ。 なんだか、正直言って実感が湧かない。 これで終わってしまっていいのかという気がする。 1月からこっち随分と時の経つのが早かった気がする。 Term2は事前に言われていたとおり、特に忙しかったと思う。 エッセイを書いたり、プレゼンテーションをしたり、 大学院の出願をしたり、指輪にはまったり、卒論を書いたり。
今日また例によって試験時間は3時間、設問は3問。 「最終的には崩壊したとはいえ、古代ギリシャ民主政治の理念は、 欧州政治の記憶の中で不動の地位を占めていると言えて?」と、 「"東洋は東洋、西洋は西洋、両者は決して出会うことはない" ヨーロッパのオリエンタリズムを参照しながら議論なさい。」と、 「"サミュエル・ハンティントンは間違っていてよ。 文明の衝突は起こりえないわ。"議論なさい。」 の3つだ。 最後の一問は質問に微妙に答えていなかったと思うので、 不安だ。フクヤマの批判だったら割と簡単なのだけど。 試験で腱鞘炎気味のところに持ってきて、さっきスコーンを作ったので、 右の手首から親指にかけてが死んでいる。
試験が終わったので、友人の部屋でDVDを観た。(こればっかり) 「National Geographic -Beyound the mivie- The Lord of the Rings」である。 はっきりいうと目新しい事実は特になかったけど、面白かった。 ナショナル・ジオグラフィックのHPでみられるとおりの構成で、 ・トールキンのバーミンガム時代の影響。(粉屋のサンディマン) ・アングロ・サクソンの移住とノルマン・コンクエスト。 ・第1次世界大戦の塹壕における経験と戦友の死。 ・「ホビットの冒険」の基盤となった北欧神話「ベイオウルフ」 ・エルフ語の創作、言語と文化の関係。(エッセイで以前使った部分) ・エルフ語の元になったフィンランドの「Viena Karelia」 ・歌い継がれる叙事詩。失われゆく後継者。 ・第2次世界大戦のドイツ侵攻。(誘惑者/煽動者サルマン) ・コンゴ周辺の熱帯雨林の探求(?) など。
誤算だったのは、英語字幕がついていないこと。 でもドキュメンタリーなので、とても聞き取り易い。 インタビューで登場するのは、 PJ,マッケラン、イライジャ、オーランド、タイラー、リー、アラン・リー、 ブランシェット、シッピー、チャンス・・・小道具さん、かな。 一番でてきて欲しかったお二方がおらぬ・・・。 でも、ブランシェットの最後のコメントは面白かった。 映画にはでてこなかったロスロリエンのエルフたちの映像が多少あって綺麗。 それから、第2部のロヒリムらしき映像と。
第1次世界大戦の「塹壕」というものは、 英国人にとって一種の集団無意識のようになっているように思う。 人々が共有している、恐怖と死と汚辱との記憶。 こちらに来て驚いたことの一つに戦争に関するTVプログラムが多いという ことがあるが(大戦に敗れていないからね)、トレンチについては TVや本などで繰り返し取り上げられていることのようだ。
世代から世代へ歌い継がれていた北欧の叙事詩、現在の継承者は、 もうかなりの老齢。N・G専属探検家(いいなーこの肩書き)は、 「一つの言語の消滅は、一つの文化の消滅です。 言語を失うことによって、人類の夢の要素を失うのです。」と言う。 サーガの原型はシャーマニズムに関係しているとか。 そりゃーそうでしょうね。バルド/バード(吟遊詩人)は、 ケルトでは確か、ドルイドと同じように魔術師の一部だったはずだし。 Mythologyとか勉強したいなー。
BBCの指輪物語の朗読テープまでも欲しくなってきた、今日この頃。
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