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2006年05月05日(金)
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原作 『ブロークバック・マウンテン』
映画「ブロークバック・マウンテン」の原作を読んだ。アニー・プルーは、これも映画になった『シッピング・ニュース』しか読んだことはないが、今回の作品を読んで、つくづく上手い作家だなあと思った。
この作品は量的には私の苦手な短編だが、長編を1冊読んだくらいの満足感があって、短編というものの意識が大きく変わった。優れた短編は、それだけの短さでも、十分に人生を語ることができるのだなと。
わざわざ映画と本を比較することもないが、泣きたい人は映画をどうぞという感じ。本も十分に感動できるけれど、プルーはもっと覚めた目で淡々と書いているので、じっくり読まないと、言外や行間で語っていることがわからないかもしれない。
つまりカウボーイと一緒で、余計なことはなにも言わない。書いていないのだ。私も映画を先に観ていなければ、細かい気持ちの動きなど、全然気づかなかったかもしれないなと思う。
米塚真治氏の翻訳に批判もあるようだが、個人的にはとても良かったと思う。淡々とした語りは直訳ではなくて、アニー・プルーの文体がそうだからだと思うし、会話もさりげなくて良かった。黒原敏行氏のコーマック・マッカーシーみたいで、私はとても好き。
もともと短編だから、100ページにも満たない薄い本で、紙質を厚くしたり、字を大きくしたりして、なんとかページ数を増やしているが、それでもこの本は大事にしたい1冊だ。ぜひアメリカの国立公園に持って行って、雄大な景色の中で読んでみたい。
〓〓〓 BOOK
◆読了した本
『ブロークバック・マウンテン』
/E・アニー・プルー (著), 米塚 真治 (翻訳)
文庫: 95 p ; サイズ(cm): 15 x 11
出版社: 集英社 ; ISBN: 4087604977 ; (2006/02/17)
内容(「BOOK」データベースより)
1963年夏、ワイオミング州ブロークバック・マウンテンで出会ったイニスとジャック。野営しながら羊の移動牧畜の仕事をする間の芽生えた親密さは危険な一線を越えた。4年後、互いに募らせた思いは一気に噴出する。タブーを犯した真率な愛は世間や家族の目を逃れた大自然の奥深くに隠れ家を求める他ない。米西部を背景に同性愛の悲劇を描いた2006年ゴールデングローブ賞4部門受賞映画原作。
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