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2004年02月08日(日)
トールキンの偉大なる世界

映画「ロード・オブ・ザ・リング/王の帰還」を観て、また原作を読みたくなった。壮大な物語だから、何度読んでも覚えきれない事柄がたくさんある。しかしトールキン自身が言っているように、この物語は実際には短すぎるのだ。そのため、「追補編」やら「シルマリル・・・」やら、本編を補う物語を読まなくてはならない。

本編以外を無視しても、それはそれで十分楽しめるのだが、一度読み出すと、あれもこれもとなってくる。はっきり言って、それらはあまり読みやすいものではないと思うが、読み始めてしまうと、本編にさらに肉付けが加わって、ただでさえ深い世界が、さらにさらに深くなってくる。

一番驚く(というか、呆れるというか・・・)のは、今に知ったことではないけれども、エルフ語をはじめ、いくつもの言語をトールキンが作ってしまったことだ。私たちがオリジナルであると認識している英語で書かれた本は、中つ国のいろいろな言葉を、「英語に翻訳したもの」ということなのだ。翻訳にあたって、ああしたこうしたということも書かれている。そこまでいくと、もう単なる物語ではなくなって、実際にこういう世界があったのだと思えてくるのがすごい。本当にすごい!

もし物語が分かりにくいとするなら、この言語の部分だろうと思う。つまり、西方の共通語ではこう言うが、エルフ語ではこう言うといったように、同じものを指す場合でも、違う言い方がいくつもあるからだ。そこで迷ったり、全然別のものと勘違いしたりすることも多いだろう。

けれども現在の世界のことを考えても、たったひとつの言語しか使われていないわけではないから、「中つ国」という世界に、いくつもの異なった言語があるのは当然と言えば当然だ。そこまで考えて物語を作った作家は、トールキンをおいて他にはいないだろう。読めば読むほど偉大さが増す作家である。トールキンの世界は、生半可なファンタジーではないと思い知る。


〓〓〓 BOOK

◆読了した本

『指輪物語〈追補編〉』/J.R.R. トールキン (著), J.R.R. Tolkien (原著), 瀬田 貞二 (翻訳), 田中 明子 (翻訳)
単行本: 274 p ; サイズ(cm): 210 x 148
出版社: 評論社 ; ISBN: 4566023605 ; 新版 版 追補編 巻 (1992/05)
内容(「BOOK」データベースより)
恐ろしい闇の力を秘める黄金の指輪をめぐり、小さいホビツト族や魔法使い、妖精族たちの果てしない冒険と遍歴が始まる。数々の出会いと別れ、愛と裏切り、哀切な死。全てを呑み込み、空前の指輪大戦争へ―。世界中のヤングを熱狂させた、不滅の傑作ファンタジー。トールキン生誕100年記念出版。


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