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2004年01月08日(木) ■ |
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絡新婦の理(京極夏彦)@947/1388ページ |
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●読書中:絡新婦の理(京極夏彦)@947ページ 妖怪シリーズ第5弾。おもしろくてハマり中〜! 最初の150p・・・黒いマリアとやらが出て来たあたりまでは去年読んであったので、今朝そこから再開して残り400ページほど。いいね〜、長くてつまらない話は問題外だけど、長くて面白い話は大好きだ! 今回は裏テーマが「売春の社会史」らしい。「ムラ社会における夜這いと自由恋愛」「巫女=遊女の構造」「織姫と水神」・・・とか、そういうトリビアで埋まっている。この長さでこの内容で、面白くてしょうがないってのがスゴイわ。なんでこんなことができるんだか。 蜘蛛の巣状に張り巡らされた罠、という事件の構造にゾクゾクしてしまった。横糸を一巡りしたところで、縦糸に移ってステージがひとつ上がる、というところ。なるほどねぇ・・・こんなことを考える作者の頭の中を見てみたい(笑)
あと、気になったのはやっぱり主役の女たち。京極夏彦の描く「女性」って独特。絵に描いたようでみんな現実味がないんだけど・・・。この本の場合、織作家の女たちはまぁ「そういう人もいるかな」と思えるけど、女子学生たちが行き過ぎで現実感がない。だからグロくないのかも・・・? 碧は特別みたいだから理解不能でもいいけど・・・美由紀も浮世離れして見えるってどうよ。美由紀は一般的な感覚を持った「普通の子」という設定なんだけど、それでもやっぱり理解不能・・・。こんな中学生いないってば。大ショックの直後にすぐ立ち直って、あんな風に論理的な推理を組み立てられるのは変じゃないか? けど、それもこれもみんなわざとそう描いてるんだろうか。みんな踊らされてる、って意味で。大人の男性が描いた「少女像」が読んでて不快じゃないってのも考えたら不思議。
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