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2003年12月01日(月) ■ |
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The Steps Up the Chimney(William Corlett)@12/24章 |
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●読書中:The Steps Up the Chimney : Magician's House Quartet 1(William Corlett)@12章 ≫Excerpt 半分弱まで。Magician's House Quartetの1巻(US版)、ヤングアダルト向けのファンタジー。 13才のウィリアムは、2人の妹メアリー(11才)とアリス(8才)と一緒にジャックおじさんの家でクリスマス休暇を過ごすことになり、ウェールズの田舎へやってきた。ウィリアムたちの両親は医者でエチオピアへ派遣されて行ってしまったのだ。 一足先にBruce Coven駅に降り立ったウィリアムは、10分遅れた列車でロンドンから到着する妹たちを待っている間に不思議な体験をする。駅のホームの向うの茂みにいるキツネと目が合い、そのキツネが話し掛けてきた・・・? と思ったら、驚いたことに後ろに男が立っていた。スティーブン・テイラーと名乗るその男は、ウィリアムを奇妙な目でジッと見つめてひとしきり話した後、ウィリアムが妹を列車から降りるのを手伝っている間に、煙のように消えてしまう。 不気味なものを感じつつ、でも彼は友好的だった、と思うウィリアム。迎えにきたジャックおじさんの車でやってきた家は、人里はなれた谷にあるゴールデン・ハウスというお屋敷だった。ゴールデン・ハウスはチューダー朝時代(約500年前)の宗教施設に建て増しを重ねて今の形になったという古い屋敷で、ほとんどがまだ改装中。 ゴールデンハウスの秘密の階段や、周りの森に住む動物たちと触れ合ったりして話が進み、クリスマスの日に大きなトラブルが起きる。雪に閉ざされた陸の孤島で、ウィリアムたちは自分たちの力だけでそれを乗り越えなくてはならなくなる。
ファンタジーというより、ミステリーっぽいかな。ゴールデン・ハウスが「何か変だ」と思ったウィリアムたちが様子を探っていくと、ゴールデンハウスの主のジャックおじさんとその同居人で恋人のPhoebeも、何か様子がおかしいと分かってくる。 読みやすくてなかなかおもしろい。ウィリアムたち3人が気持ちの良い子たちでいいね〜! 3人のコンビネーションが面白い。13才の男子なんて日本だと普通クソガキ(失礼)だと思うんだけど、ウィリアムは妹たち、とくに下の妹アリスをかわいがってちゃんと見守ってる。妹たちの荷物を運んだり、列車から降りるのを手伝ったりの動作がごく自然に出てくるあたり、育ちが良さそうで素敵。ナルニアのルーシーたち4兄弟姉妹にちょっとだけ似てるけど、もっとずっと現代的でリアルにした感じかな。いい子って言っても、アリスがかんしゃくを起こして泣き喚いたり、ウィリアムがひとりで暴走したり、メアリーが鏡を見てばかりいたり、まぁ色々ある。雪に埋もれた人里はなれた家のクリスマス。
≪Magician's House Quartet≫ BOOK2 : The Door in the Tree BOOK3 : The Tunnel Behind the Waterfall BOOK4 : The Bridge in the Clouds *原書は英国版:こちら(1990年初版) *テレビドラマも作られている
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