結局、すべてのものは「危うい」のである。自分の経験や、いろりろな人たちのいろいろな意見を総合するとそれしか真実はないように思える。何をしていても、過去や今や未来がどんな状態だろうと、「危うい」というのが唯一の共通点であり、解そのものなのかもしれず。
以上、作家の鷺沢萠氏が亡くなってからもう1年以上経つというコトにふと気づいて、真夜中にしんみりと思ったコトを日記化。以下、好きな一節を引用。これは勝手な思い込みなのでどうでもイイといえばどうでもイイのであるが、鷺沢萠サンと私ってすごく似てる部分があるんですよなぁ、だから思い出すんだろうなぁ、忘れかけた頃に時々。でもどこが似てるかっていうと、これもまた、「話すのが難しい話だ」なんだけどね。。
話すのが難しい話だ。なぜなら私が告げるべき真実は綱渡りのロープほどの細さの上にあって、そのロープの両側はもう真実ではなくなるのだから。細いロープの両側では、真実ではないものが大きく口を開けて手招きしながら待ち構えているのだから。
(『愛しのろくでなし』 p40)