複雑なコト。単純なコト。それらの統合。
そういったすべてのコトがその人の言葉で一瞬のうちに融けて、優しい世界へとリンクした気がした。何だか今までの大きくも小さくもない、かといって些細とも言い切れない、いくつかの罪を許されたような。
「待っていますから。」
電話口のその人はそう言った。微笑みながら優しくそう言った。
私はその言葉が本当に意外で、電話を切ってからしばらく唖然として、自分が感動していると気づくのに4、5分かかってしまった。
“受け入れる”ってすごいコトだなぁと、言葉ってすごい力があるなぁ、改めて今思う。その人のたった一言で肩の荷が下りたような感覚。張り詰めていた糸が切れる、というのではなく、“融解”した、という感じ。
「いつまでも待たせておけないなぁ。」と思う。頑張ります。