思巡

最近ゲームに夢中で本をほったらかしていたのですが、返却日が迫ってきたので慌てて読みました。

『贖罪』湊かなえ
いや〜後味の悪い話だった。「告白」もそうだったけど、子どもがこわいと思わせて実は一番たちが悪いのは子どもの親だよね。
紗枝はともかく、真紀や由佳、晶子(これは兄の嫁がどうかという感じ)の回りの親達が皆たち悪い。
なので、やっぱり麻子の章が一番むずがゆかった。ラストの二人のシーンがちょっと蛇足にも思えるのですが、あの、二人がエミリのために手を合わせるシーン。あれがないと作品としては片手落ちだし難しいなあ。
『向日葵の咲かない夏』道尾秀介
ちょっと気になっていたので借りてみたら、借りてる間に作者が直木賞を取ったので今後借りづらくなりそう。
なので急いで読んだのですが。
エ〜・・・・ごめんなさい、正直意味分からない。ひねくれた乙一って感じ。
主人公が友人を殺そうとするシーンが超怖かったです。ていうかこの作品主人公が一番怖い。母親も怖いけど。
『こうふく あかの』西加奈子
う〜ん、これもいまいち良く分からないと言うか。共感できるキャラがいなかった。
あえて言うなら主人公が一番親近感を覚えますが、こう、色々中途半端な気がした。
『しずく』西加奈子
愛の形を描いた短編集。殆どが夫婦や家族愛だけど、表題作はそれプラス猫の姿を借りた「つがい」の愛を描いていて何とも切ないです。
でも私が泣いたのは「シャワーキャップ」。良くある話なんだけど、読んだ時親の具合が悪くなって、落ち着かない気持ちでいたので余計にバーッと何か崩壊したみたいになった。
この歳になってと眉を顰められそうですが、今現在親一人子一人なので親に何かあったらと思うとほんとに怖い。
私幽霊の類はホント怖くないので、今はそれが一番怖いです。

2011年01月23日(日)

ニッキ / 松

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